かんがえる、かがんでいる人

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マーケット感覚を身につけよう、を読むべきだという話

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今回はちきりんさんの「マーケット感覚を身につけよう」を紹介します。

 

先日、「自分のアタマで考えよう、を読むべきだという話」にて、同著者の本を紹介しました。今回の本は、著者が自身で名付けた価値を認識する能力、「マーケット感覚」の本になります。

 

序章にて、著者はANAを例にとり、その競合を答えよといいます。

そこで論理的思考で考える方法と、マーケット感覚を使って考える方法があると指摘します。

上記の例で言えば、著者は○○を競合として挙げていました。

私の言い方で表現すると、ペルソナを使えという事です。

確かスープストックがペルソナを使った事例として有名なはずです。

 

かつて、1990年代はCDが相当売れていました。

そのあと、売り上げは激減します、それはなぜか。

メインターゲットであった若者のお金が携帯電話へと流れたからだと教科書では書いてあります私はそれに加え、メインターゲットであった若者の時間も携帯電話に食われたからだと思います。

お金で済むんならまだいいのです、富裕層を狙うなどいろいろ「やりよう」があります。

でも、時間を食われてしまうとどうにもならないんです。

 

さて、

第一章、市場と価値とマーケット感覚、で筆者は、市場や奢侈品(ぜいたく品)等を平易に説明します。そこで「価値」の意義づけを行い、序章を例に価値を論理的考察からその競合を導き出します。しかし同時にそれはとても困難であるとも言います。

我々に必要なのはマーケット感覚と論理的思考力双方であり、両方を使うことで答えに早くたどり着ける。双方、学び、鍛えることができるスキルであるといいます。

 

第二章、市場化する社会、では「社会の市場化」をキーワードに論を進めます。

新卒、転職者、そして婚活。インターネットにより、市場化は加速し「ゲームのルール」が変わることを示します。市場が新規創造され、もしくは拡大している現状を説きます。また、供給量に振り回されるプレイヤーの悲哀を様々な具体例として挙げます。

市場は変化し、拡大している。今まで市場として成り立っていなかったものも市場になっている、マーケットになっている。そこで生き抜くためにはマーケット感覚を鍛えなければならないのです。

 

第三章、マーケット感覚で変わる世の中の見え方、では、これから必要な能力を「○○な能力」だとしています。3年ほど前の本ですので今は意見が変わっているかもしれません。

こちらを拝見するに

・リーダーシップ

・生産性の概念

・マーケット感覚

・自分のアタマで考えるスキル

を挙げられています。

私は実はもっと、根本の、

好奇心(知らないと何もできないでしょう?考える事すらできません)

自信(無いと行動できないでしょう?)

論理的思考力(マーケット感覚も一つの技術でありロジックです。どういう外部環境だからこうなるはずで、だからこうしたらこうなった、というものです。行き当たりばったりの動物的な勘(笑)ではないはずです。)

適応力

行動力(知っててもやらないと意味がないでしょう?)

継続力(向かないことはやめればいいですが、何か強みを持つためには必要でしょう?好きな事なら続けられる?それが消費なら別の事に目を向けてもいいのではないですか?それが生産なら続けるべきです。)

が必要だと思っています。その下にリーダーシップなどがあると思うのです。

それさておき、筆者は「○○な能力」の一例としてマーケット感覚を出します。その重要性は本書でご確認ください。どのようにマーケット感覚が役立つのか、いや、むしろ、無いとどうなるのかがご納得いただけると思います。

 

第四章、すべては「価値」から始まる、では、「マーケティング」と「マーケティング感覚」の違いを述べたうえで、マーケティング感覚の中心概念、「価値」について語ります。価値にさえ気づくことができればマネタイズすることができるとし、それは社会を豊かにする原動力であるといいます。もともと存在していたもの、そこには価値があったにもかかわらず価値として見出されていなかった。その潜在的な価値に気づくことこそがマーケット感覚だといいます。

瞬間的に私はALISという仮想通貨を思い出します。

ALISはブロックチェーンにブログを乗せます。そこではブログを書いた人はもちろん、後々価値が高くなった記事を、一番最初にいいねを押した人にも報酬が支払われます。

健全に利用されれば、そこでは評価者としてのマーケット感覚が必要だと思います。

 

第五章、ここで筆者は、その重要な、でも、鍛えることができるというマーケット感覚の鍛え方を説きます。

ここはその五つを全て紹介しません。

あまりにも重要だからです。

個人的に皆様に知ってほしいのは四つ目です。

 

終章は題名が秀逸です。本を手に取ってお確かめください。

さいごに、のエピソードもとっても素敵です。

 

私は自分がマーケット感覚がある方だと思っていません。

一方で、自分はマーケット感覚があると誤解している人を見てきました。

なんとなくで行動して、それが何度も再現できるのであればそれでいいのです。

しかし、痛い目を見つつも、論理だてて考える事をしないし、失敗の検証をしない、だから、マーケット感覚を育てられない。

なのに、自分は左脳はだめかもしれないが右脳はさえているんだ、マーケット感覚の方はあるはずだ、と、本書を読みもしないで仰る。

どうでしょう?マーケット感覚を学ぶにも、論理的思考力って必要だと思いませんか?

第五章は本当に大事だと思います。まずは四つ目を知ったうえで五つ目を実践し、それから1,2,3と実践するのが良い方法だと思います。

 

一緒に頑張りましょう!

 

クリプトエコノミクス・暗号経済学の観点でマーケット感覚が必要だという話も書きました。

クリプトエコノミクスとマーケット感覚の話 - かんがえる、かがんでいる人

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