かっこいい話ではありません。
個人的に面白い話の流れだったのでメモしておきます。
良くも悪くも他人の物差し
— ton (@ton960) 2019年1月25日
JINS、“AIミラー”がオススメの眼鏡を教えてくれる新店舗、JR上野駅に - ケータイ Watch https://t.co/qe4DOmmCv8 @ktai_watchさんから
このニュースを見まして、いつも通りの事を考えたのですね。
・AIを利用というからには相当数のデータと教育がなされている
・記事によると教育者はJINSの店員である
・よって、ここで判定される数値はあくまで「少なくともJINSの店員による判定」であることに留意しておかなくてはならない
この点に関しては改めて説明するまでもありませんね。
鏡の前で眼鏡をかけると、スコアが出てくるけれど、そのスコアは主観的なもので、JINSの店員の判断値である。と。
極端なことを言えば、数値や重みづけをちょっぴり変えれば、JINSさんが売りたいものを売ることができます。
一方で、自分に判断に自信がない人や、今、流行りのもの・売れ筋のものが何かを知りたい人は自動で選んでくれるので利便性を感じる事でしょう。
視点を変えて。
「この機能はないと厳しいなぁ」という点を書きたいと思います。
それはシチュエーションに応じた計測です。
眼鏡を買うにしても
・大学生が遊び用に買う、普段用に買う
・就職活動中の大学生が、真面目な雰囲気を演出する為に買う
・サラリーマンが買う
など、その人にこのメガネが似合っているかに加えて、TPOに応じて似合っているかという視点が必要なはずです。
女性ですと
・同性に対して自慢しやすいか
・同性から反感を買わないか
・異性受けがいいか
などという視点も必要だと思われます。
さらに視点を変えて。
服飾だけでなく流行という意味でのファッションにおいて、そこにはリーダーとフォロワーの関係があると感じています。
もっと細かく服飾という観点で言えば「リーダー、フォロワー、ニッチャー、無関心」でしょうか。
競争地位の4類型(リーダー、チャレンジャー、フォロワー、ニッチャー) – 株式会社みらいアーチ・コンサルティング
戦略論で語られるこのあたりと、あまりかけ離れていないように思えます。
リーダーはファッションリーダーです。
今までにないものを組み合わせ、作り出し、広める側です。
時にそのセンスはビジネスと交差し、需要を作り出すことでしょう。
フォロワーは、流行に乗りたい、少なくとも乗り遅れたくないという人たちです。
ファッション誌を読み、勉強し、取り入れる人たちです。
ニッチャーは、自分の道を行く人たちで、特定のファンはいるけれど多数派にはならない。サブカルです。ゴスロリ(?)とか、でしょうか。
無関心は、自身のエネルギーをここに向けることをあきらめた人です。
人間の資源には限界がありますから、それも一つの選択でしょう。
諦めたと書くとネガティブな表現ですが、アップルの元社長やフェイスブックの社長が毎日着る服をあらかじめ決めている話を聞いて感心した人は多いはずです。
そう考えると、見苦しくない格好であれば、良いんじゃないですかね?
以上、四つ、どれも個人の事情に応じて合理的な選択になりえます。
彼らがAIをどのように使うのか。
ファッションリーダーは、使う側に回ることは少ないと思います。
むしろ、判断材料として、AIを教育する側に回ります。
ひょっとすると、自分のセレクトが平凡でないことを確認するために使うかもしれませんが、本当のリーダーは自分の感覚に確信を持っているので使わない気もします。
平凡じゃないから良いというものでもありませんし。
(千鳥格子なんて、世代を超えて、流行ったパターンです)
フォロワーに多く使われるでしょう。
ニッチャーにも、その分野での流行りはあると思うので、それ専用に教育されたAIは使われるように思います。ニッチャーの世界にもファッションリーダーとフォロワーはいるので入れ子構造になっていると推察されます。
無関心層は使ったり使わなかったり。見苦しくない程度に使うかもしれません。
こちらのAIを使う時には、その点に留意して使うと、適切に使えそうだな、と思います。
ただこちら、実店舗に行かなくてはいけなさそうなのですね。
せっかくVRなどが流行っているのだから、家にいても眼鏡の試着(?)ができてその評価を様々な観点から評点してもらえると嬉しいな、と思います。
そう考えると、仮想現実や拡張現実の世界も技術進歩が待ち遠しいですね。
以前、こんな記事を書きました。
仮想現実や拡張現実にあまり注目していないのですが、それなりに考えてみた記事です。
引用します。
ネックは、直近では画質です。
せっかくの体験がリアルに感じられなければ、それはもう体験ではなく映像の鑑賞です。
次の次では、味覚・嗅覚・触角の問題です。
香りは粒子なのでもしかすると実現できるかもしれません。
味覚はVRを実現しようとすると装置がエグい形状になりそうです。
触角は、、、全身タイツでしょうか?
今のところ、仮想現実や拡張現実の世界は視覚の拡張が進んでいますが、五感におけるほかの部分も進むのでは?という話です。
これがですね
【体験レポ】匂いのVRは実現するのか 嗅覚VRデバイス「VAQSO VR」 | MoguLive - バーチャルを「楽しむ」ためのエンタメメディア
嗅覚については、もうでている、と。
次の次当たりのタイミングを予想していたのですが、世の中の進歩って早いですね。
で、ここで私はプルースト効果を思い出したのです。
プルースト効果(香りと脳の関係) | promotool news
嗅覚は脳の記憶と連動しており、記憶と香りは相性が良いという話です。
例えて言うのであれば、大人になって旅行した田舎町で自然のにおいに触れて、子供の時、夏休みに祖父母の家に遊びに行った時の楽しいひと時を思い出す。
そんな感じです。
プルーストというのは人名です。哲学者です。
失われた時を求めて、というなんとも難しい本を書きました。
その中で、主人公(?)がマドレーヌの香りを嗅ぎ、子供のころの記憶を思い出すという描写があるのですね。
それが大脳生理学的に実証された、と。
香りから記憶を呼び覚ますことの因果関係を見つけたぞ、と。
なので、ちょっとおしゃれに、プルースト効果と名づけられたようです。
記憶には皆さん苦労されていると思います。
大人になっても勉強は続きますが、受験生などいい例でしょう。
そのうち、香りと連動させて知識を記憶させる仕組みができるかもしれません。
で、ですね。
ここまで考えを巡らせた時、プルースト効果、までは頭に出てきたのです。
そのきっかけって何だっけ、と。でない。
喉元までは出かかっているのです。
しっとりしたクッキーのような洋菓子で、あまーい感じの。おしゃれな感じの。
あーなんだっけ。
ここまで出てるときに、出ないというのは何とも気持ち悪いもので。
思い出すまでずっと「マーマレードじゃなくて、マスタードじゃなくて、」というセリフが頭の中を何回もリフレインしていました。
もちろんマドレーヌを食べたことがありますし、知ってますよ。
「マーマレードじゃなくて、マスタードじゃなくて、」が、頭の中を駆け巡っているときにも、マドレーヌの香りが記憶から呼び戻されました。
香りから、ふと、記憶が戻ることはあっても、
思い出したい何かを、その香りから思い出すことができなかった話。
ではでは。
?