かんがえる、かがんでいる人

考えたことをまとめます。

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コミュニケーション能力が武器の人の話

私のことじゃないのですが。

 

就活も宴もたけなわ。

ある人からお話を聞きました。

内定を獲得されたそうで。

おめでとうございます。

 

その方が、よくある「自分の長所」という質問に、「コミュニケーション能力が高い」と答えたらしいのですね。

私は、少し危険だな、と思いまして。

その方に私が考えたことを話すと喜んでもらえました。

需要があるようなので、ここに残しておきます。

 

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コミュニケーション能力って何なんでしょうね?

 

きっと、100人いれば100通りに近い答えが出るんでしょう。

かなり一般的で定義があやふやな言葉なんですね。

ふんわりしたイメージだけで話が通じてしまう

だから、「うちはコミュニケーション能力を重視する」という企業を誰もおかしいと思わないし、ある程度陽キャであれば「私はコミュニケーション能力が高いと言われます」で通じてしまいます。

 

問題は、面接の時点でいきなりコミュニケーションの齟齬が発生している可能性があることです。

 

おかしいですね。

コミュニケーション能力が高い学生を採用しようとする企業はコミュニケーション能力が高い社員を面接官にするでしょうし

コミュニケーション能力が高い学生を採用しようとする企業を受ける学生はコミュニケーション能力が高いでしょうに。

 

お互いに考えているコミュニケーション能力の定義が違うんですね。

 

よくあるお説教として、「社会人は学生とは違うんだ。同世代と仲良くするだけじゃダメなんだよ」というものがあります。

まぁ、その通りだと思います。

実際、学生の内輪で楽しくやれていて「自分はコミュニケーション能力が高い」と認識している人は多そうです。

学生のうちに接する身近な大人は、大学の教職員や担当教官でしょうか?

若者の相手をするのに慣れてます。

「その学生当人のコミュニケーション能力が高い」ことを証明するに足る対象者として適当ではないと思われます。

 

会社で求めるコミュニケーション能力とは、

1)その会社で働く人たちと上手くやっていけるかどうか

2)(官・民問わず)その会社がお付き合いしている相手と上手くやっていけるかどうか

だったりします

 

それは

時には、上司の理不尽な業務命令や間違いを黙々とこなす隷従を示します。

時には、顧客の理不尽な要求を大事(おおごと)にせずに従うことを意味します。

時には、グレーゾーンぎりぎりだと思えることを常識として受け入れることを意味します。

時には、交渉と称して不必要な理不尽を相手に与えることを意味します。(個人としてではなく組織としてプレッシャーを与える場合がある)

 

なぜなら、その会社は今までそうやってきたから、です。

特に哲学や合理性はなかったりします。

あるべき姿や理想を実現するのではなく、今までやってきた事・成功体験に乗っかり、慣性の法則さながら、変化しないことが楽だからです。努力をしたくないからです。

 

もし、あなたが、理想を目指して会社を変えようとするのであれば、相当なコミュニケーション能力とバランス感覚が必要になります。

そのためには、その組織の実績が必要となり、まずはその組織に染まる必要があるかもしれません。

染まると、変えることが億劫になり、変えようとしなくなるかもしれません。

染まると、変えることが自分の不利益になるため、会社全体のことよりも今までの実績を築いた自分とその仲間(仕事は一人ではできないので、自分がある程度の地位にあれば自分の浮沈に影響を受ける人が出てきます。その人たちには家族がいる場合もあります)の利益を考えるようになるかもしれません。

 

 

話を変えます。

 

「私は部活をやってきました。先輩の理不尽なシゴキにも耐えてきました。大丈夫です!!」

そうですか。お友達はいますか?

「たくさんいます!!」

素晴らしいです(何人だろ?)。どういう方ですか?

「みんな、明るくていい奴ばかりです!!」

なるほど。おとなしい方、いわゆる陰キャは?

「私の友人は皆明るい性格の奴らです!!」

ふむ。

 

 

コミュニケーション能力が高いと、自分に似た人だけではなくバラエティに富んだ友人関係を築けるんじゃないかな?と思うんですね。

社会に出て、陰キャと付き合うときにどうするのでしょう?

 

コミュニケーション能力を武器に社会に乗り出すときには、

・相手との定義の一致を確認した方がいい

・人脈の数でなく多様性を論拠にした方がいい

と思う派です。

 

会社は会社で、コミュニケーション能力というものをそこまで厳密に考えていないところも多いようです。

とある会社の採用関連をお手伝いしたときに、求める人物像の優先順位を尋ねたところ十分な細分化がなされていませんでした。なので私は成果を上げている方の分析から入らなければなりませんでした。

 

これは、上記でいう定義のすり合わせを行おうにも、

「御社のコミュニケーション能力は具体的にはどういうことを言うのでしょうか?」

「コミュニケーション能力はコミュニケーション能力だよ!(こいつは馬鹿か?)」

というやり取りになる可能性がある、という事を意味します。

 

そうなると、建前上「対等」とはいえ、志望者という立場では苦しいところです。

真正面から定義を尋ねられないのであれば、どうすればよいでしょうか?

 

コミュニケーション能力が高い就職活動生の方は、その会社で求められるコミュニケーション能力を上手く聞き出せる方なんじゃないかなぁ?と思います。

自分の強みと、会社が求めているものが一致しているところで働けると、とても快適だと思います。

 

ではでは。

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