かんがえる、かがんでいる人

考えたことをまとめます。

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デジタル決済経済圏における税金について考えた

ある国において税金を支払っているのとは別に、

デジタル決済経済圏の中でも税金ようなものを支払わなくてはいけない、という話をします。

 

過去にこのような記事を書きました。 

ton96o.hatenablog.com

Facebookさんがlibraを作った理由がスコアリングシステムに進出するためであれば、その流れを作ってしまえば利用者は自発的に決済データを提供する、という話です。

 

今回は

こちらのような例から、価値の中間媒介物(仮想通貨や法定通貨)で経済圏を確立するとはどういうことかを考えていきます。

 

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一般にビジネスは、胴元が利用者にある程度の便益をもたらして利用料を徴収する仕組みです。

その割合は、フィフティフィフティという事はないと思っていて、胴元が大概いくばくかのプラスを得ています。

表立っては、拡大再生産のためという事になっています

が、特に国家運営という ビジネスではいささか偏りが出てくるようです。

通常のビジネスにおいては、財やサービスの対価として料金が徴収されます。

国家では税金が徴収されます。

 

また、

基本的にビジネスは「誰でも便益を享受できるよ」という事はあまりなく、利用者としての資格が必要です。

そのハードルは高いところもああれば低いところもあるでしょう。

シンガポールの永住権はハードルが高いですし、京都の老舗料亭では一言さんお断りなんてところもあります。六本木の高級クラブやハイソなクラブのクローズドな部屋に入るにはお友達の紹介が必要だったりします。

そうやって、胴元は、利用者が誰でもいいビジネスではなく、相手をするに値するビジネスを行って高収益を上げているようです。

 

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話をデジタル決済の観点に移します。

 

2019年夏現在、日本ではカード決済・スマホ決済・QRコード決済問わず、「pay戦争」とでもいうべき状況があります。

これは、中国などのQRコード決済になれた観光客を取り込むなどの理由がありそうですが、それ以上に重要だと思うのがデータの取得です。

 

誰がいつどこで、何にどのようにお金を支払ったのかという情報を取得・蓄積できるのですね。

 

これにより、当局は脱税を防止することができます。

そりゃ、国策としてキャッシュレスを推進しますよ。

 

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では、それに伴って商業圏においてはどのようなメリットが生まれるでしょうか?

 

今まで、売り手側に蓄積されていた決済データが、買い手側の視点からも収集できることが挙げられます。

 

具体例を挙げます。

スマホ決済ツールを使うことを念頭に置きます。

買い物をするたびに家計簿アプリと連動します。

コンビニであれを買ってこれを買って。

家計簿アプリが賢い奴で、カロリーがいくら、栄養バランスがいくらなんて分析してくれるわけです。

もちろんそのために、体重や身長、性別に年齢などの入力が必要です。

スマホだから万歩計的な機能で、運動量も測定しておきましょう。

これらの情報が「健康的な食生活・運動履歴を継続しているものは、継続して働くことができる」という与信情報につながるのであれば、その与信情報が使われれば使われるほど、皆、個人情報を自発的に提供するように思います。

その上で

コンビニやスーパー、デパ地下で買ったお惣菜はそれなりに栄養が偏る、と。

だから、近くの小売店でサラダセットでも買って食べる。そんな仕組みになったとします。

そうなると膨大なデータが取得できるので、SCM(サプライチェーンマネジメント、購買から加工を経て消費者に届くまでの一連の流れ)で重要な需要予測をかなりの精度で行うことができるようになります。

DELLのPCのように、受託生産が在庫管理の面では一番優れていますが、購入してから届くまでにタイムラグがあります。

タイムラグを少なくしたいが、過剰な在庫を持ちたくない、だから、「この日にはこれが売れそうだ」という、その情報は売れるのですね。

その売り手が、市場で物を買うときにうまく出し抜けるでしょうか?

おそらく、その売り手が一般人であれば、公開情報といってもいい段階での情報ですから、出し抜くことはできないでしょう。

さらに、その情報に、より高額の対価を支払う仲介人がいれば、売り手が買おうと意思決定するときには、すでにそれ相応に値上がりしているはずです。

 

農家などの生産者→仲介人→売り手→買い手

 

という事は、情報に多くの金を払う人は、そうでない人を出し抜ける可能性がある。と。そういうことになるかと思います。

情報の価格が吊り上がるのですね。

 

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このように、情報は価値があります。

値段の相場はありませんから、扱う商品の総量がもたらす粗利によって、情報の価値は変わるはずです。

(高価なもの1点よりも、安価なもの数百万点の需要がある情報であれば、より、価値がある可能性がある。)

 

決済情報は金になります。

それは興味というまだ、「見込み客」の情報ではなく、自分の財産と交換に実行された情報だからです。

また、決済情報として価値がある方は、有利な条件で決済サービスを受けられるかもしれません。逆に不良利用者は、決済サービスそのものを利用できなくなるかもしれません。

フィンテック興隆の現在では、数をさばくことができるので、技術上の後者は選択しずらいのですが、当該経済圏の「格」を保つような状況があるのであれば、利用者の選別も致し方ないように思えます。

 

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過去記事ではFacebookさんを、インターネット上のFacebook王国と表現し、その王国での通貨がlibraだと書きました。

 

では、Facebook王国における税金は何でしょうか?

私は、決済情報だと思うのです。

 

そして、この税金は、libraを使うことで知らず知らずのうちに徴収されます。

 

いささか、陰謀論めいていますが、私ならこういう感じで使うなぁという話です。

ではでは。

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