少し前に、相対的貧困という言葉が流行りました。
今は誰も言ってませんけどね。
アレに少し違和感を覚えた方も多いはずです。「日本に生まれただけで大いに感謝すべきなのに、周りと比べて貧困だなんて贅沢だ」なんて。
今回は、相対的デジタルデバイドな話。
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デジタルデバイドは、ITツールを使える人と使えない人で生じる格差のことを言います。
例えば、エクセルというアプリケーションはとても優秀で、多くの単純作業をこなすことができます。条件さえ整えてやれば事務員が一日仕事でやっていることを、数分で終わらせるなんてこともできます。Windowsのコマンドを使えるとさらに幅は広がりますし、本格的なマクロやプログラムを使えるともっと効率的になります。
その最先端で今注目されているのがRPAです。(実際に効率化されるのか、効率化された状態が続くのか(メンテの必要性がどの程度なのか)は私は実感としては知りません)
ツールを使える人と使えない人で、効率が全く違うことはご想像できるかと思います。
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先日、スマホはさらに便利になるという話を書きました。
楽を効率化と捉える私は、楽をする事に抵抗が無い派。苦労していないと不安になる人も世の中にいるようです。
— ton (@ton960) 2020年2月25日
人間色々ですね。
#はてなブログ
そのワンクリックを無くせ - かんがえる、かがんでいる人https://t.co/BOKTHqoGoK
その場合、さらにデジタルデバイドは進むと思うのですね。
例えば
スマホが無いとKYCができない時代に。新しいデバイスデバイドです
— ton (@ton960) 2020年2月25日
» DeCurret、Liquid社のeKYC導入 https://t.co/oQBBNFhUEL
こちらですと、仮想通貨交換業者にKYCという、本人確認方法の方法としてスマホを持っていることが前提になっている仕組みを使っています。
多くの方がスマホを使っている昨今でも、すでに相対的デジタルデバイドは発生しています。
インターネットが爆発的に増えた2000年代前半を乗り切れた人でも、今、スマホに乗り切れていない人はいると思うのです。
スマホがまだ普及していなかったころ、LINEを使えるかどうかで人脈が変わるというニュースがありました。
昔のニュースですのでちょっと探したのですが見つかりませんでした、すいません。
LINEでゼミの連絡などをして(今は当たり前ですか?)いるので、スマホを持っていない自分は取り残されているという深刻なものでした。
また、遊びに行くにも合コンに行くにも、誘える人を誘うのは人の常です。
あえて、距離を置きたいのでないのでなければ、今はLINEを使っていて当然なのかもしれません。
このあたりも、スマホを使っているけれど、LINEを使っているかどうかの格差は人脈という面で出てくるように思います。
(そのような人脈がいいか悪いかは別問題ですが、チャンスは確実に違います)
私のお客様でも効率化のために簡単なツールを業務に取り入れたり、私が作ったものを使ってもらったりしているところはあるのですが。
お客様は、それを使えない。
使えるように根気よく伴走しているつもりではあるのですが、私の力不足です。申し訳ない。
冒頭で、相対的貧困という言葉を出しました。
簡単なツールを使えないお年寄りでも、スマホでのカメラ電話はなぜか使えたりするんです。
UIが良いのでしょうか、お孫さんと話したいという目標があるのでしょうか。
だから、日本人がデジタルツールに対して、とても疎いとは思えないんです。
だから、相対的デジタルデバイド。
機械にあふれている日本で、おそらく使えるであろう人たちが諦めている。
スマホをお孫さんと連絡するのには使えるのに、新しいPCのアプリは使えない。新しいサービスは利用できない。
そんな状況です。
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私の体験と規模は違いますが、こんな記事があります。
読んだ方は多いかもしれません。
地方でSaaS導入支援会社を起業して3年、階段から降りられなくなった(前編)|井領明広@つづく株式会社代表|note
上記は前編。中編以降があります。
おすすめです。
リテラシーが無い集団において、または、形だけ掛け声だけ「我々は改善のために変わる集団だ」なんて言っている集団において、
最新式の業務フローを取り入れたり、最新でなくとも業務フローを変える事すら、そこそこ大変です。
ツールを入れたり入れ替えたりすると「前のとボタンの位置が違う、操作が違う、できない」
「前に聞いたこと、忘れちゃったんでちょっと教えてほしいんだけど」なんて連絡がTELで来る。結果、私の時間がその人のためだけに消費される。
会社を買って社長になろう、業務を見直すだけで圧倒的に効率化できると言う主張の本が売れていました。が、それは社長になるからできる断行であって、業務フローの改善は外部からだとなかなか進まなかったりします。
現実問題、社長そのものが改善したいと言いつつ、業務フローの修正・変更に反対だったりします。
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今後、デジタルツールの進化はますます多岐にわたってくるでしょう。
次の波では、今までデジタルデバイドのこちら側にいた人が、置いていかれる側に回るのかもしれません。
考えるに、デジタルデバイドが我々を襲う回数は一回ではないと思うのです。
プログラマーが特に顕著ですが、生産性の向上を最先端で求められる人たちは常にデジタルデバイドの波に襲われます。
モルモットにならないように、できることできない事、注意点を見定めて、使っていく。
最初はうまく使えなくても、自分を信じて、いずれ上手くなる。
多分、デジタルデバイドって、心理的な側面も大きいと思うんです。
周りも、そして何より自分が、使いこなせないと諦めている。
もったいないんじゃないですかね?
ではでは
?