本日の記事は
こちらの続きです。
こちらを元に勉強をしましたので、そちらの内容となります。
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上記参照URL自体が「情報開示をすることが決まったので、実際にどういう事をすればいいのか具体的に勉強する」という人を対象にしているのだとは思います。
が、私は相変わらず、ESGの情報開示を「そもそもどうやるか?論」が無く、「すでに使われているテンプレートにどう合わせるのか」という話になっている点が気がかりです。私から見れば論理の飛躍です。
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そんな理想論はさておき、いきなり事例で「ESGの情報開示することになった、お前、やれ」と言われた方にとっては理想論やToBe等どうでもよく「会社から評価される仕事での成果の挙げ方として、ESG情報の具体的な開示方法を知りたい」というのが正直なところでしょう。
それはそれで、その方における喫緊の課題ではありますので
この辺りもよさそうですよ、と情報共有させていただきます。
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さて、参照記事の感想です。やはり内容がとても濃く、勉強になります。
特に「人権」という課題はESGからするとSになるのでしょうが、それにフォーカスしたものは漠然と問題にして考えていたものの
ESGを数値化にするという話においてはテーマにしてこなかったものです。
私の言及が不足していたという意味で重要な観点だと思われます。脱炭素の文脈ではスコープ1 という用語が~3まであります。同様に、自社の製品やサービスによって人権侵害が行われていないか、その供給先、供給元で人権侵害が行われていないか、その財やサービスの移転等、消費者に届くまでのサプライチェーンの過程において人権侵害が行われていないか?という横展開があってもいいと思うのですね。
すでにあるんですかね?
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すごく勉強になった、すごくまとまっていたと感じる資料はこちらになります。
長期的価値創造に向けた経営と指標設定プロセスについて(PDF)
9pをご覧ください。GRI、CDSB、CDPなどとIASB・FASBの関連を含めて、オフバランスの何を開示する規定かがスッキリまとまっています。これらの規定をご存じの方も改めてどういう関係にあるのかを復習されるのに役に立つと考えます。
また、同資料においてEPICにおけるLTVフレームワークというものが紹介されているのですが、ESGスコアを作成するにあたってどういう観点を取り入れなければならないかの材料になります。(例えばp21 離職率全体に占める自主離職率の割合なんていいじゃないですか。ハイパフォーマーの自主離職率もいいですね。単なる離職率じゃいけないわけです。)
同様に
こちら、p3~p6辺りも規定の整理に資する資料だと思われます。素晴らしいまとめ。
一点、気になる点として、p8における「共通点を意識して」という部分を挙げます。
企業としては積集合ではなく和集合を意識するのが理想のはずです。ESGスコアを作る際には和集合を対象として作ります。もちろん費用対効果の観点からメリハリをつけるため、積集合(ここでいう共通点)を「最初に」または「重点的に」意識するのは必然だと思われます。
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というわけで
・規定に関する勉強になった
・もう少し、規定そのものに対する健全な疑念があっても良いのでは?と感じる
例えば
【国際】2020年「企業人権ベンチマーク(CHRB)」発表。ファストリ躍進。自動車メーカー7社は壊滅 https://t.co/h2Kds0cujH @SustainableJPNより
— ton (@ton960) 2021年10月2日
これを見て、「日本企業はダメだ、世界に認められるためにどうすればいいんだろう?」というのはある種健全で真面目な思考ですが、「日本企業が優位に立てる規定を作るにはどうすべきだろう?」という考えがあるのは当然でしょうし、「上位に来ている企業が上位に来るような観点の規定ではないのか?」という考えがあるのが、なんというか、「したたか」な考えであり日本人に欠けている、日本人が美徳としない考えなのだと思われます。
例えばですよ?
ある企業が人権に相当意識が高くすでに改善の余地がないとします。別の企業は昨年はダメだったけれど今年はすごくよくなった、とします。
規定が「昨年からの改善度合いを測る」というものであればどちらが上位に来るでしょうか?また、改善度合いを調整することで上位に居続けられやすいのはどちらでしょうか?
私は現在CHRBをまともに知りませんので、それがそうだと揶揄しているわけではありません。一般論として、指標やルールはそのような観点で見る習慣がないといけないのではないか?と考える次第です。
もちろん、それを口に出すか否かは別問題ですが。
ではでは。
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