イノベーター理論という考え方があります。
新しいものに対する参入時期に応じて消費者を5つのタイプに分ける理論です。
この理論と現状の仮想通貨についてその関係性を考えてみます。
イノベーター理論は消費者を
・イノベーター(2.5%)
・アーリーアダプター(13.5%)
・アーリーマジョリティー(34%)
・レイトマジョリティ(34%)
・ラガード(16%)
に分けます。ポイントはアーリーアダプターからアーリーマジョリティーへの普及で、そこには大きな壁があるといわれており、キャズムと言われます。
さて、仮想通貨ですが、「全体的な規模はこのくらいになる、だからあなたはアーリーアダプターになれる」という話を耳にします。
全体的な規模の試算は現状の株式市場を元にしており、割り引いてみても説得力があると感じています。
しかし、注意しなければならない点もあります。
1)イノベーター理論できれいに説明されているのは、成功したイノベーションであるという事
2)イノベーター理論できれいに説明されているのは、ある程度の結論が出ているものだという事
1)については説明が不要かもしれません。イノベーターは製品の新規性や技術に興味があり、誤解を恐れずに言えば採算度外視の参入者です。その時点でぽしゃる可能性も大いにあります。アーリーアダプターになったとしてもそれ以降の大多数に受け入れられなければ採算をとれません。参入し損、と言えます。
2)がより重要だと思います。逆に言えば、現在進行形で動いているものにイノベーター理論を当てはめるのは、説明の仕方でどうにでもなる、ということです。携帯電話をイノベーター理論で説明することは可能だと思います。日本においてはラガードの割合が歪なことになりそうなので、スマホ、とするときれいに説明できそうです。
では、仮想通貨ではどうなのか。
通貨としての仮想通貨では、現在参入する人はアーリーアダプターになる可能性が高いと思います。投機商品としての仮想通貨は2017年にキャズムがあったのではないでしょうか?今がキャズムの最中かもしれません。
今自分はアーリーアダプターになれる、というだけでなく、どのような前提があるのかを理解しておく必要がありそうです。