かんがえる、かがんでいる人

考えたことをまとめます。

?

楽天独自トークンについて考えたこと

f:id:ton96O:20180228195726j:plain

楽天ポイントが構想されているそうです。

これは、LINEやメルカリ、スタバのトークン発行とは一線を画してると思いますので考えをまとめたいと思います。

 

楽天は、最近ではモバイル事業に代表されるように多角化経営をしています。その一方で、事業の発端はモールであったことは論を待ちません。トークンは、これらモールを中心とした経済圏を、より一層強く結びつけると考えます。

 

例えば、現在仮想通貨決済をすると、導入している店舗の方はJPYに交換すると思います。しかし、楽天経済圏でトークンが価値を持つのであれば、トークンはそのまま使いまわされると思います。消費者が使ったトークンを出店者が受け取り、出店者が仕入れ先に楽天トークンで支払うというイメージです。これは、楽天内で、ある商品を売ることが誰かの仕入れになっているからこそできることです。(実際の仕入れはモールを通さないのだと思いますが)

 

トークンを利用することで、個人間の授受が可能になったり国際間のトークン受け渡しが可能になるように思います。そうなると、より経済圏の結びつきが強化されるのではないでしょうか?楽天の目が世界に向いているのはみなさんご存知の通りかと思います。

モバイルは参入困難とされて株価にも響いていますが、楽天トークンを使えるのが楽天の携帯のみであれば、楽天に強いロイヤリティのある顧客が、キャリアを楽天に変えるということも考えられます。

経済圏の強化という方向で楽天トークンを設計するとすれば、出店者にとって、より大きなメリットのある形にすると思います。

ショッピングモールへの出店は、ひな形を利用でき、顧客の流入を見込める点で出店者にメリットがありますが、ショッピングモールの一存で、イベントに参加するなどの負担、出店料の一方的な変更などのデメリットもあります。(それを原因に、十分なブランドがある店は自社のEコマースを考え、ショッピングモールの出店は見合わせます)それを打開する手段になるかもしれないからです。

楽天大学などのサービスも割引きにするでしょうし、出店者コミュニティに楽天トークンを噛ませるかもしれません。

 

楽天のポイント(のようなもの)自体が数種あり、雑多な状態になっているのは確かです。今回を機に、一本化してわかりやすくなるのであれば、それは既存のユーザーにとってもメリットでしょう。

さらには楽天証券が今後仮想通貨市場にも参入するとすれば、基軸が楽天トークになるかと思います。そうなると、楽天トークンはますますその存在感を高めるでしょう。

楽天がそんなことするはずない?わかりませんよ、ポロニエクスだって買収されたんです。

日本でありえないと断言できません。むしろCCに関してはみずほ・いとちゅーラインで狙っているようですし。 

 

デメリットとしては、一本化された場合の値動きです。仮想通貨一般、独自トークンならなおの事、現状ボラティリティが高い状態にさらされ続けます。

一方で、楽天トークンが1JPY にペッグするという仕組みがなされるのであれば、stableCoinとなり、さらに楽天トークンの存在価値が増すことになります。

(ペッグする仕組みに論点があるのは重々承知です)

その際、追加で楽天トークンへの変換時、精算時の補助ツールが用意されるといいですね。楽天トークンがJPYにペッグされるとすれば、実質的な価値保存の性質を持つことになり利確となります。そうなれば現状の税制に疑問を持つ人も、楽天トークンに変換するのは利確であり、税が発生するのはやむを得ないと思われると思います。

今、確定申告で面倒を被っている仮想通貨利用者の方は多いと思います。

それらの面倒がツールで一括管理できるとすれば、さらに利用価値が高まります。

(色々なツールがすでにあるのは存じております。)

 

成功すれば、大きな経済圏が成立するのは初めてでしょうか?

そうなるとスイッチングコストの面から、リードする存在になれると思います。

教育、高齢者を絡めて、家族で使う楽天トークンとすると効果は倍。子ども時代から楽天トークンを使っていれば、もしくは初めて使う仮想通貨が楽天トークンであれば、愛着という名のロイヤリティを獲得できます。

 

Dappsをどこまで開発できるのかは未知数です。

決済手段としての狙いが強いように見受けられるので。

ただし、何らかの特典やPoSを採用しての実質的な利息などは考えていると思います。(量子コンピューターによる暗号解読はPoWのものにとっては脅威、という話があったはずで、その点からETHはPoSにしたという話だったと記憶しています。PoSもいいかもしれませんね。)

 

身もふたもないですが、仕様次第です。

今後の仕様発表に注目します。