昨日の記事を書いたばかりなのでアレですが
(銘柄選択を勉強する意味で)なかなか良いのを見つけました。
ファンドオブファンズとはいえ、結構えぐいhttps://t.co/IcTN5nfuvL
— ton (@ton960) 2019年4月9日
買い付け時における手数料こそ0円ですが、保有中は丸く4%超え。成功報酬があることを考えると5%を見ても良いかもしれません。
信託財産留保額は1%。割りとたまげました。
解約に手数料がかかる商品を購入していない方、チェックし忘れており相場感がない方がいらっしゃると思います。
私自身に相場感があるかというと微妙ですが、私見ではかなり高いです。
普通は0。解約手数料はかかったとしても0.3%とか高くて0.5%のものがあったように思います。
いかがでしょう?解約時の1%って。かなりのものですよね?
なぜこんなに手数料が高いのかを見てみます。
目論見書はこちらです。
https://www.rakuten-sec.co.jp/web/fund/info/new_inventory/pdf/JP90C000HMA4-01.pdf
PDFなので気を付けてください。
二点あります。
まずは、ファンド・オブ・ファンズであるということ。
ファンドが、投資対象を売買するのではなく、何かの投資信託に投資をするという形式だからです。
手数料の二重取りという言い方をする方もいますが、ファンドを選択する目を他者に委ねているわけですから、それなりに手数料がかかります。
次は、やっている事が難しいからです。
目論見書の4p・5pをご覧ください。
FXをやっているような感覚です。
豊富な資金を背景に、売りと買いを同時に注文しておきます。その上で、絶対に利益を取れる注文を喰っていく、という形式です。
これらはシステム、コンピュータによって自動で行われます。
どれだけ迅速に、価格差がある注文を見つけ、その注文に対してこちらが注文を受けることができるのか。
システムとネットワークに対して結構な初期投資がかかっているように思います。だから、元を取らなくてはいけないので、高いのです。
注意するのは、この商品におけるリスクは、裁定取引ができなくなることであって、ドル高やドル安という為替の潮流ではないという点です。
ドル高になろうがドル安になろうが、売り注文と買い注文の価格差があれば、この商品は儲かるのです。
いかがでしょう?難しそうなことをコンピューターを使ってやっているそうです。
初期投資は確かにかかるのでしょうが、あとはお金が自動で入ってくる感じ。
良いですね。
しかも成功報酬まで入ってくるので、商品を売る側としたら濡れ手に粟といえるでしょう。
ただ、そう、うまい話でもなく。
リスクももちろんあります。
この商品の仕組みを逆に言えば、価格差がなければそもそも儲かる機会自体がありません。
肝心のシステムが止まってしまえば、注文できませんから利益を得られません。
こちらのシステムは正常でも、取引所のシステムが駄目なら同様です。
また、今回の商品は為替ヘッジを行わないので、利益は為替の影響を受けます。
目論見書では
一般的に、外国為替相場が円高となった場合には、実質的に保有する外貨建資産に為替差損(円換算した評価額が減少すること)が発生することにより、ファンドの基準価額の下落要因となることがあります。
と、書いてあります。
何より怖いのが
利 益 相 反リスク
当ファンドが投資する投資信託証券(以下「当対象ファンド」)の運用会社およびその関連会社(以下「運用会社等」)は、当対象ファンドに係る以外の事業活動に従事し、当対象ファンドの顧客以外の顧客(以下「他顧客」)の口座を管理することができます。この場合に、他顧客のために行われる取引が、当対象ファンドの投資対象資産の価格等に影響を与え、当対象ファンドのパフォーマンスに悪影響を及ぼす可能性があります。また、当該運用会社等は、当対象ファンドのそれに類する、あるいは異なる運用戦略および業務サービスを、当対象ファンド以外のファンド等に提供することができます。その結果、運用会社等は、運用時間、業務および機能を全顧客間に配分する場合に利益相反となる可能性があります。
また、当ファンドの委託会社の関連会社は、当対象ファンドの運用に係る業務サービスを提供することができます。
(文の装飾は私が行いました)
こちらです。
変に難しいので、かみ砕きます。
利益相反とは、利益追求の方向が一致していないことを言います。
この文脈でいうと、最終的に買った商品を作っている組織は、必ずしも我々この投資信託を買った人間に対してベストな利益をもたらす存在ではない、ということになります。
ファンドオブファンズなので、私たちが購入する商品は、さらに代理店のような形で再購入されます。その元の商品を提供する側としては買い手は我々だけではないし、やっている事はこの商品の運用だけではない、これが大前提となります。
なので、他の買い手に、もしくは他の商品のためにアレやコレやすることがある、と。(変な利益供与ではなく、商品の運用をまっとうに行う意味です。そう考えると「まっとうにやると共食いをするような商品を販売している」という時点でなんだかおかしい気はします)
その結果、他の買い手のため・他の商品のために行ったことが、この投資信託に対しては損になることがある。
そういう意味合いになります。
恐ろしい。
この商品に限らず、なんだかよくわからないや、と思ったら購入しない方がいいと思います。
私は1000円分だけ買ってみる予定です。
少額投資ができる事が投資信託のいいところだと思っていますので。
気が向いたら、運用結果を記事にします。
ではでは。
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