かんがえる、かがんでいる人

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仮想通貨ニュース 2018/08/01

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価値の貯蔵手段が第一の目的だとか、交換にも尺度にも貯蔵手段にもならないだとか言われています。
金融機関は仮想通貨をアゲたりサゲたり、忙しいですね。
今回の記事に対するコメントは、私は一番最初の言説に反対だ、という話です。

 

お金の役割三つは何度か紹介しています。軽く。
1)価値尺度(ニュメレール)であること
2)価値保存手段であること(偽造やそのものが陳腐化しない事)
3)交換手段になっている事(それで売買が成立する事)

 

今回は、これらにどういう論理があるのかを考えてみます。

まず最初に、お金の成り立ちをおさらいします。
元々は物々交換の経済がありました。大根と魚を交換するような。
そこでは欲しいものと交換したいものがうまく組み合わせられなければ交換が成立しません。そこで、皆が集まる「市場」ができ、交換媒介物としてのお金ができました。

お金ははじめ、だれもが欲しいものがその役割を担っていました。

それは例えば金で、希少価値があり、偽造できず、毀損せず、その価値を皆に押し付けても誰もが納得できるものだったからです。金は存在する量が限定されていますし、人工的に作ることが不可能です。(王水でバーンはできるっぽいです)腐食に強く、「この金は汚れているから0.9倍の価値しかないね」という理屈は通りません。大根がお金にならず金がお金になった理由はここです。偽造できず、悪くならない。なので価値を保存できる。そして誰もが欲しいものなので、モノの値段を金の量で測ることができるし誰もが取引に応じてくれます。
こうなると「お金」というものに信用ができます。お金を介した経済が回るようになります。じゃぁ、お金は金ではないといけないのか?という話になって、国が(戦国時代では各大名が、江戸時代には藩札というものがあったりしました)お札を発行するようになります。金や銀でなくてもいいのです。現在の貨幣・紙幣は、偽造が難しく、汚れても新しいものと代えることが保証されています。法律で、売買に使うことが決められていますし、納税は法定通貨でなければなされません。

駆け足ですが、私はお金の成り立ちをこんな感じで理解しています。

 

それを前提とすると、最初のニュースの「ビットコインは価値の貯蔵が第一目標」という主張には疑問符が付きます。ビットコイン自体はシステムです。例えば1BTCを私がアドレスに持っているという事は、言い換えれば「ビットコインのシステム内で流通するBTCの1枚分をこのアドレスに割り当てられている」とも表現できます。

ビットコインというシステム内でBTCが移動するだけなら価値の貯蔵ができていると思うのです。

しかし現状を鑑みるに、BTCはFIATとの交換をされており、その価格は皆さんご承知の通り激しく乱高下します。
一方でBTCの価値は、元々の論文が「Bitcoin: A Peer-to-Peer Electronic Cash System. 」ですので、ネット世界における個人間の低コストな資金の移動にあると私は思っています。何の見返りもなく「BTCを送ります」「はい、受け取りました」「「わーい」」というのは実験の世界で、実際に使われるときには「仕事をしました」「BTCを送ります」と、何らかのビジネスの対価としてその移動が行われると思うのです。で、その移動後にBTCがそのまま保有され続けるかというとおそらくそんなことはなく、FIATに換えられ、税金や日々の生活費に充当されるはずです。なぜならBTCだけで日々の生活ができるほど受け入れられていないし、国の税金をBTCで払えないからです。

逆にこの論文の作者がいきなりBTCが皆に受け入れられると考えていた、とするのは仮定としても乱暴ではないでしょうか?BTCがBTCそのもので受け入れられない前提があれば、価値の保存を目指していたというのは言えないのではないでしょうか?

 こんなニュースもあります。銀行口座の開設に苦戦している選手のためでもあるそうです。以前アメリカだったと思いますが、従業員の給与を法定通貨か仮想通貨かどちらかで払うというニュースがありました。またタイだったと思いますが、最低賃金までは法定通貨で、それ以上は法定通貨と仮想通貨どちらかでの支払いを選択できるというニュースもありました。

銀行口座がないのに仮想通貨取引所の口座(仮想通貨とFIATを交換する場所として)があるのか?という疑問はありますが、多分上記例でも、FIATに換えられ、税金や日々の生活費に充当されるはずです。

これらのニュースや、現状を鑑みるに仮想通貨は価値の保存を前提として使われてはいないと思うのです。
では、ナカモトサトシ論文でどう書いてあるのかというと、信頼しなければならない第三者を介しない個人間のお金のシステムです。お金であれば価値が変動しないのか?そんなことはありません。現状のお金であっても価値は変動します。それは対ドルであったりインフレだったりします。金であっても価値は変動します。経済が拡大すればそれを媒介するものの単位当たりの価値が向上しなくては媒介となり得ないからです。

金の点について補足説明します。
この説明話において媒介手段は金のみです。そして金の量は変わらない、とします。本来であれば時間の経過とともに採掘されるので量が増えますが、ここではそれは無視できる程度と捉えます。そして話を分かりやすくするために、極端な例を出します。
昔、100人の人口しかおらず、一人当たり年間500万円の消費を行っていました。
今、10000人に人口が増え、一人当たりの消費量は同じ。
金の量は昔と今で同じとするのでした。
であれば、金が保存できる価値の総量は100倍に増えていないとおかしい。
そんな理屈です。
いやいや、と。
媒介手段は金のみではないか?という反応には「消費活動を円建てで表現しています」と答えます。この話で一人当たりの消費量が金で語られているのであれば、昔の一人当たりの消費量と今の一人当たりの消費量が同じという事はあり得ません。金の価値総量は金で測るのであれば常に一定だからです。BTCが一年前2100万枚だとして(違います、わかってます。話を簡単にするためなじみのある数を出しています)、今、何BTCか?と問われれば(採掘分を考慮外とするなら)同じ2100万枚、2100万BTCなんです。一方で円建てで表現すると変わってきます。
(わかってらっしゃる方にはうざったい話ですが、丁寧に話を進めたく。)

お金の価値保存は、一週間前100円だったものが、今日も100円という話です。
円を出してくるとややこしくなるので、別のいい方でも表現します。
一週間前カレーを100杯買えたものが、今日も同じカレーを100杯買えるという話です。
であれば、価値保存を目指しているかはわかりませんが、価値保存ができていないとは言えそうです。

値付けがBTCに依ってつけられているもの(BTCでしか支払えない財・サービス)は、私が知っているものではBTCの送金料のみです。他は、BTCをFIATに直して送金手段として使われています。

であれば、BTCに保存された価値を把握するのには、FIAT建てのBTC換算割合(=BTC一枚当たり、いくらか?)を考慮しないわけにはいきません。

BTC建ての値付けがされていないので、ニュメレールではないのかもしれません。一方でBTCの送金がメジャーになると、これは限られた使途ではありますがBTCの値付けが成立していると思うのです。

 

BTCが決済手段として使われている以上、交換手段になっていると思います。
(ある国のFIATが不安で米ドルで支払うと喜ばれる、なんてことがあります。それと同じように思うのです。BTCは受け入れてくれるところもあればそうでないところもある。法律では強制されていない。)

BTCが価値尺度に全くなっていないとは思いません。しかしこれは先述の通りBTC送金については言えるというだけで、他の商品に関する値付けはFIAT換算によります。我々は、円建てで値付けされた商品をBTCに換算した額しかわかりません。

価値尺度になっていない以上、それは1BTCが1BTCであってもFIAT建てで考慮されます。価値の保存手段ができているとは言えません。

 

引用した記事ではこのような言葉がありました。「最終的に、仮想通貨が広く普及すれば、取引の手段としても使用されるようになる。」これは理屈がループしているように思えます。取引の手段として使用されるから広く普及するとは言えませんか?そちらの方がしっくりきませんでしょうか?
仮想通貨が広く普及すれば、と言いますがその普及とはどのような状況をいうのでしょう?いろんな店舗さんで仮想通貨払いができる事でしょうか?であれば、それは取引の手段ですよね?
うん?
みんなが全然知らない誰かに自分のBTCを送金して広まって、そこから取引の手段として使われるという順番ですか?後で取引に使われるのに自分のBTCを送る酔狂な人はいません、フォーセットやエアドロップで試供品として少量配るのがせいぜいでしょう。

うーん。。。

 

順番としては、仮想通貨として値付けされる財・サービスが増えていき、法定通貨から解放されると価値尺度になるでしょうし、だからこそ価値の保存が(その範囲で)できると思います。

交換手段としてのシェアを増やせるかどうかは、例えば国際送金のvehicleCoinとしての使途が増えることが大前提です。今回の給与としての仮想通貨もその一つです。
交換手段としての使途が増えると仮想通貨で値付けされる範囲が増えるかもしれません。

 

交換手段として利用される→仮想通貨での換算ではなく、仮想通貨での値付けが行われる→価値保存が成立する

という流れかな?と思います。

 

軽く書くはずだったのに無茶苦茶長いですね。
あとで別記事にするかもしれません。しないかもしれません。

 

Cboeの説明がETFの説明になっているようでしたので、コメントで補足しました。

デリバティブのメッカであり、「価値判断、流動性、保護、アービトラージ潜在的改ざん」という面からも記事ではクリアできるのではないか?とのことでした。

私の考えとしては、SECがBTCそのものに対しての評価がどうあるのかがポイントで、ETF認可が下りるのであれば、その場合理由は取引所に求められる、というもので変化していません。

 

投票に不正が行われてはいけませんが、金銭的な見返りが大きいので起こりうることです。事前に対策はしているでしょうが、それが伴っていなかったようです。

記事の内容でどこに不正があるのかが理解できませんでした。

 

非常に興味深いです。

観点としては納得がいくものでした。

「ライブラリの人気度」の評価の仕方が一時点における上昇数となっているのが気にかかりました。これは偽アカウントでどうにでもなるでしょうし、上昇数が判断材料として適切なのかが判断ができないのです。
例えば仮想通貨開発者としてGITHUBまでフォローしている人が世界に100万人いたとして、有名プロジェクトがすでに90万人のフォロワーを集めていれば、そりゃ次の期には上昇率は減少すると思うのですね。じゃぁ、絶対数が判断材料として適切かというと、ウォッチ対象に指定したものの、ディスカッションに参加していないし読んでもいない人はたくさんいそうです。
なので「1はどうでしょう」とコメントしました。

他は良いなぁと思います。特にコミットのタイプは恣意性が介入するとはいえその判断こそが格付けの価値でもあるので、良さそうに思います。

 

資金の待避所としての仮想通貨。金ではなく仮想通貨というところが多分ポイントで、なぜかというと所有権が秘密鍵保有者に確定しているからなのではないかなぁ?と思います。金だと現物を盗まれますから。

 

謝罪したらしいですけど、謝ればいいってもんじゃないですよね。

マイニング企業全体の信用が失われないといいなぁと思います。

ICO詐欺の罪深いところは、ICO詐欺に引っかかった人から資金を強奪しただけではなく、ICOという仕組みの未来を奪ったことです。

 

純化、ですか。できるのであればすでにやっているのでは?と思います。

新しいアイデアが出てきたのでしょうか?

突き詰めていった先の技術は、トレードオフの関係にあり、何かを進めれば何かが犠牲になるはずです。

 

監査をしたのがKPMG。利益自体も利益率も問題があるように思えません。

IPOする市場にもよりますが滞りなく行われそうです。

 

私がやりたいことはできている感じです。すごい!

データ入力時のチェックと実物データの一致はやはり懸念点ですがそれにもまして「できている」点が多いなぁと思います。

プライベートチェーンで引っかかる方もいますし、私も引っ掛かりますがこれを改ざんする動機があるのかというと微妙で。むしろ迅速に実績を作っているところだと思うのです。であれば目的に合致しているのかな、と思います。

 

特許にまつわる弁理士、弁護士関連がツルハシです。

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