昔こちらの記事を書きました。
EURで投資をするにはそこそこ良い投資先だと思います。
私は春先に開始したのですが、EURは9月頭と10月頭、円高になっておりまして。
そのタイミングで追加で資金を投下しています。
にもかかわらず、現在、年換算8%超えとなっています。
(2019/11/16時点で8.50%でした)
上記記事にも書きましたが、買い戻し(buyback)という制度があります。
遅延は毎日のように起こるのですが、60日たつと案件組成社が買い戻してくれるのでデフォルトは今まで一度も起こっていません。
(もちろんこれは絶対的な安全を意味しません。案件組成社が飛んだ場合、買い戻しは行われないからです)
具体的な始め方は上記の記事をご参考ください。
本記事ではそろそろ足音が聞こえてきた確定申告において、どのように対応すればよいのかを備忘がてら書いておきます。
海外モノに投資する際はご自分でキッチリ調べたうえで始めている方が多いかと思います。
ですので、本記事は読む方を舐めているわけではなく、私の備忘録です。
参考になるようでしたら情報として受け取ってください。
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税務署に確認してあるので、間違いはないと思います。
が、間違いがありましたらコメントを頂ければと思います。
さて。
次のような手順で資料を作成することになると思います。
1)Mintosさんへの送金時に係る原価と費用の算定
2)Mintosさんにおける投資結果としての利子にかかる計算
3)Mintosさんから邦銀へ送金を行った場合、為替差損益の計算
まず、Mintosさんに係る収益は雑所得です。総合です。
為替差損益もそちらの区分で処理します。
ですので
1)では送金額と換算額から、Mintosさんで運用するEURの元本を計算しておきます。
これは送金のたびに都度平均した方が楽なように思います。
送金時の手数料は別途、当年度の費用として計上します。この辺りは仮想通貨やソーシャルレンディングと同じです。
送金にtranferWiseさんを利用していれば、記録が残っていますのでそちらを資料として利用します。
2)がややこしい。
運用が始まると、毎日のように利子が手に入ります。
これを、その日の仲値で円換算します。
仲値は「その日」を代表する為替換算レートです。詳細は省きます。
昨日1EUR利子が入って、仲値が119円/EURであれば、その日の収益は119円です。
今日0.5EUR利子が入って、仲値が118円/EURであれば、その日の収益は59円です。
非常に面倒です。
なので、次のように資料を作ります。
2-1)Mintosさんサイト上、ポートフォリオ内「Finished Investments」から、リストの右上にある「 Download Selected List」を押下。CSVファイルをダウンロードする。
2-2)エクセルなどで開いて、確定申告対象のデータだけ残します。
2-3)公的機関、例えば「ユーロ対円相場(仲値)一覧表 (2019年) | 七十七銀行」このようなところから日付別仲値一覧を作り、VLOOKUPを用いて利息と掛け合わせます。これにより、終了案件のEUR建て利子を円換算できます。
2-4)利子部分をすべて合計をして、確定申告期間内のMintosさんの利子に係る収益は決定します。
エクセルでの資料作成に慣れていない方は、多少苦労するかもしれません。
エクセルがない、という方は「無料でExcelや表計算ソフトをダウンロードする方法(7選) | Office Hack」こちらにまとまっています。
オープンオフィスやグーグルスプレッドを使うと楽では?
3)年内にあちらへ送金するだけでなく、こちらに送金した場合は為替差損益があります。その場合、1)で計算した元本と2)で計算した利息部分をひっくるめて対象とし、送金時点での為替レートで計算をします。
こちらにおいてもtransferWiseさんの資料が有用です。
必要であれば受け取り側の邦銀の資料も添付すれば文句は言われないように思います。
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具体的に計算します。
2019/01/01 100000円を120円/EUR換算で送金、手数料1000円
2019/01/02 825EURを投資開始
2019/04/02 利子16.5EUR、仲値119円/EUR換算で1963.5円受領。
2019/07/02 利子16.5EUR、仲値118円/EUR換算で1947円受領。
2019/07/03 投資終了。
元本および利子合計858EUR、邦銀へ送金、手数料1000円
119.5円/EUR換算とすると、邦銀での入金額は101531円。
上記を前提に、確定申告時に収益として乗せる額を計算します。
まず、利子分
1963.5+1947=3910.5円
次に、為替差損益分
元本分 100000円+利子分3910.5円=103910.5円
受取分 858EUR×119.5円/EUR=102531円
今回の場合為替差損が1379.5円発生。
よって、収益は利子3910.5円-為替差損1379.5円=2531円
経費・費用として送金手数料 1000円+1000円=2000円
で、他の雑所得と通算。
なお、邦銀へ送金した時為替差益が出た時として、123.5円/EUR換算とすると
まず、利子分は変わらず
1963.5+1947=3910.5円
次に、為替差益益分
元本分 100000円+利子分3910.5円=103910.5円
受取分 858EUR×123.5円/EUR=105963円
今回の場合為替差益が2052.5円発生。
よって、収益は利子3910.5円+2052.5円=5963円
送金手数料は変わらず 1000円+1000円=2000円
で、他の雑所得と通算。
となります。
仮に投資を継続していたとするとEUR→円の送金がありません。
ですので、為替差損益は発生しません
また、送金に伴う費用は、円→EURの1000円のみです。
一方で、利子分に関しては当年において発生した収益ですので計上する必要があります。
利子分は変わらず、1963.5+1947=3910.5円
経費・費用は、送金手数料分1000円
となります。
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いかがでしょう、特に「2)」における毎日の様に発生する利子の円換算に辟易とした方は多いのではないでしょうか?
対応してくれた税務署の方にもいろいろと申し上げたのですが「規則ですので」の一言。
確かにいくら実務的でないとはいえ、税法に定まっている計算をしなければなりません。
一応、一納税者として「新しい金融はそこここで立ち上がっている。現状の税法に従うがこれは実務的とは言えない。何らかの簡便法をお願いしたい」という旨は伝えました。あちら様の立場も重々承知の上で、できることは伝えてみました。
Mintosさんをご検討中の方はいらっしゃるかと思います。
それなりの利回りを期待できますし、円高になった際の投資先の一つになると私は思います。一方で、確定申告時にはそれなりの手間が発生します。
私からは、上記を含めて、「やれ」とも「やるな」とも言えませんので投資を開始する場合はご留意ください。
ではでは。
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