私はソーシャルレンディングという投資を行っています。
貸付型クラウドファンディングとも呼ばれ、要するに債権に投資をすることです。
特徴としては、何らかの事情で銀行から借りられない企業が広く募集をするので、必然的に劣後債権に投資をすることになります。
リスクが大きいのですね。
最近では、以前は匿名であった借り手側の情報を明示することが可能になり、貸し手側(投資する側であり、システムの利用者)にとっては透明性が上がりました。
一方で、銀行が貸してくれない上に情報を開示しなければならない、その状況で資金を広く募集する企業が、果たして、どこまで「まとも」なものか。
私はこのリスクを受け入れることができずらい状況です。
この、匿名化解除に伴う案件の質の低下、という理屈に対しご指摘をいただきました。
再度、簡単に説明します。
借金は企業において必ずしも悪ではないが、使途などが公にされることで企業戦略がライバル企業に知られてしまう。そうであれば、マズい。であれば、条件の良い企業はソーシャルレンディングを利用した資金調達を行わない。行うのはそうせざるを得ない企業である。
この前提が正しいとすると
例えば
匿名解除前;良い企業20・普通40・微妙40
匿名解除後;良い企業5・普通10・微妙20
と、案件数が減り、なおかつ、借り手にとって条件が厳しくなった場に残るのは微妙な企業が多くなるはず。
という話です。
私の力量ではこれ以上簡単な説明はできません。
また、不動産に関して。
担保とされることは多いのですが価値算定に疑問が残るとともに、近年、投資不動産の過熱ぶりが見て取れます。
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というわけで、私は2019/07/04現在、外国への投資ができるSL事業者に着目しています。(国内を全くチェックしていないわけではありません。)
その中の急先鋒がクラウドクレジットさんです。
先日CFOのお便りとして、「赤字から黒字に転換しつつある。単月では黒字化を達成した」旨のメールが送られてきました。
おめでとうございます。
いくら、初期の企業とは言え、赤字の企業を利用して投資を行うのは怖いものです。
分別管理などがされていようがいまいが、倒産などの混乱が起きた場合、彼らからは他人である利用者の金が、整然と管理されるとは限らないからです。(SL業界の中ではモラルがある方だとは思います)
そのCFO頼りの中で気になるフレーズがありました。
引用します。
『4月・5月は、3月より増大しつつある償還額の再投資促進活動が功を奏し、ファンド販売額が大幅に伸長しました。
2019年、年初でしたか、クラウドクレジットさんは自動投資機能を開発するという話を公にしました。
どういうものかは
mintosさんが好例だと思います。
多分、クラウドクレジットさんもこの機能をイメージしてると思います。
これがあると
貸し手は再投資がしやすくなる。
クラウドクレジットさんは再投資が促進され手数料が入り売上が上がる。
借り手側は迅速な資金提供を期待できる。
こんなところだと思います。
良いことだらけのように見えますが、クラウドクレジットさんの主観が入る点が懸念点です。
貸し手側に有利になるような自動再投資機能が作られるのではなく、クラウドクレジットさんにとって最適な機能が作られると考えるのが普通だと思われるからです。
例えば、自分がクラウドクレジットさんの立場にあった場合。
何らかの理由で迅速に資金調達をしたい案件に、少しだけ、少しだけ大目に投資額を振り分けるように操作すると思うのです。
操作自体はせずとも、そちらに誘導するように動くと思うのです。
逆に「自分なら、絶対にそんなことはしない」と言い切れる人は想像力がない人だなぁと思います。
ビジネスでやってますから。
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というわけで、
・今後、クラウドクレジットさんが売り上げを伸ばし利益を伸ばしていくために再投資促進機能が必要である
・その機能にはクラウドクレジットさんの主観は入らざるを得ず、よって透明性を確保するなどにより、信頼を獲得したい
という形になるのではないかなぁ?と考えます。
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クラウドクレジットさんは、基本、外貨での運用を行います。
例えば、今月の一万円が投資日のレートで換算されて外貨として貸し付けられ、返済されたのち、日本円に換算されて戻ってきます。(戻ってきていないものもあります)
なので、為替リスクがあるのが特徴です。
その点を低減するために、最近では為替ヘッジを行った案件が出てきました。
そして、社長自身、全ての案件に「全張」することを薦めています。
ある通貨では為替リスクが良い方に傾いたが、ある通貨では悪い方に傾いた。それを均してリスクを低減するため、案件リスクも低減するためだと私は理解しています。
(そして、システマティックリスクは残り続ける点も理解しています)
以上を踏まえると、再投資機能に必要な要件が考えられます。
多分、ロジックが組めるほどに詳細な設定が必要です。
例えば
・翌月以降、この案件に追加号が出れば再投資をするか否か
・新しい案件が出れば、投資対象に含めるか否か。メールで通知を行うか否か
・どの通貨に投資を行うのかの選択(全ても可能)
などなど。
そして何より
・レコメンド機能にとどめること
最後の機能はたぶん重要で、最終的な投資意思決定を貸し手が握っている状態、ぼーっとしていたら知らぬ間に再投資されていたという状態にならないこと。
これはクラウドクレジットさん自身が会社を守るためでもありますし、貸し手としての投資家が投資をするにあたって「自分の意思で決める」という原則を守るためでもあります。
「承認し忘れる場合があるので、自動で承認してくれた方がいい」という人もいるとは思いますが、私見ではその人は自分で自由を捨てています。
あえて、レコメンドにとどめた機能であれば、私であれば信頼感を増します。
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現状、クラウドクレジットさんはWEBサイト上でSLを運営しています。
より、利便性を増した、クラウドクレジットアプリができる(今、作っている?)かもしれません。
送金アプリと連携した新しいソーシャルレンディングアプリが発売 |クラウドクレジット
こういうブログを書いている点からすると、P2Pレンディングにも興味があるように思えます。
将来のクラウドクレジットアプリでは、大きな案件だけでなく、外国人への貸し出しもできるプラットフォームになるかもしれませんね。
ではでは。
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