意思決定は早くしましょう。
よく聞く話です。
間違っていても、意思決定が早ければ実行までの期間が短くて検証が早く済みますので修正が容易です。100点の意思決定ができる事は現実にはそうそうありません。だから方向を決めるのが大事だと。
現在の世の中ではそうなっているようです。
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じゃぁ、迅速な意思決定は難しいのかというと、疑問が残るのです。
意思決定を求められる人は、意思決定すべき時点以前から、当該問題に対してそれなりに考えを巡らせているわけです。だから、いざ意思決定の瞬間が来た時に考え始めるというのは論外です。そのようなシチュエーションは考えずらい。
であれば、迅速な意思決定って難易度が高い仕事ではないんじゃないかと思うのですね。
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私が、意思決定を中心とした仕事全般を簡単だ、と考えているかというとそうではありません。
何が難しいのかと考えているのかいうと、
・意思決定を納得させられるのか
・決定した方向を正解にしてしまう実行力
です。
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人って、話を聞いてもその話者によって納得感が違います。
警察官が「泥棒はいけないよ」という状況と、犯罪者が「泥棒はいけないよ」という状況。
前者の方が説得力があると思いますし、後者は、まず、自分の行動をどうにかしなさいよ、という話になると思うのです。
つまり、言っていることそれ自体は同じであっても、我々にはその言葉だけを評価する力が備わっていないことが多く、評価は話者の権威であったり関係性に左右されてしまうと思うのです。
なので、意思決定をし「こっちに進むんじゃい」という人は、それを部下・関係者に納得し情熱をこめて動いてもらえるだけの信頼関係を構築していないといけません。
これは毎日の積み重ねによるものなので、大変な仕事だと思うのですね。
特に意思決定をすることで高給を得ている人が行う意思決定とは、右腕を切るか左足を切るかの判断のようなものです。
何も決めないのが良くないと皆がわかっていても、後で結果が出なければそしりは免れません。行くも地獄引くも地獄、そんな状況で前向きに行動してもらうだけの説得力を持たなければならない。
これは難しい。
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また、意思決定って博打のようなところがあると思っています。
正解がわかるようなものは、意思決定する必要自体が無いのです。
良くわからない状況で、どちらも一長一短である。状況の分析はした。
さて、ここで我々はどうすべきなのか。
そのような状況だからこそ意思決定が必要とされるのです。
率直に言って、明確な根拠や自信を持った意思決定をできる人っていないと思います。
そのように見える人はそのように見せているのであって、明確な根拠や自信を持って意思決定をする場合、それはそもそもの意思決定が必要な状況ではないのです。
そこで行われているのは単なる承認という業務プロセスです。
意思決定をする場面は、暗中模索、遭難中で地図が無い状態なのです。
だから、不確定な未来に向けて意思決定をして、実際に皆で頑張って仕事をし、行った意思決定を正解にしてしまう必要があります。
意思決定は正解を選択する行為ではなく、こちらに行くぞという意思表示であって、そこから結果を出すというプロセスが発生するように思うのです。
これも大変な仕事です。
(もちろん、筋の良い、勝てそうな意思決定でないといけません。そうでないと人を動かすことはできません。再度の記述になりますが、同レベルの選択肢をどれにするかという問いだからこそ意思決定の価値があると思うのですね。明らかな正解と不正解があるなら意思決定ではありません。)
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というわけで、迅速な意思決定を行う事、それ自体は簡単なんですよ、と。
極端な話、アミダで決めればそれでいい。
それを皆に納得させ、腹をくくって結果を出してもらえるよう行動してもらう事こそが難易度の高い仕事ですよ、という話です。
おそらく人はそれをリーダーシップと呼ぶのでしょう。
意思決定者にはリーダーシップが必要だという話でした。
ではでは
?