かんがえる、かがんでいる人

考えたことをまとめます。

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耳障りのいい言葉に感じる違和感の話

私は数年前、デパートで財布を購入しました。

革製品で、オーダーメイド。外側と内側の皮を何にするのか、着色をどうするのか選べるのです。

大学生の時から使っていた革財布が、使いこんだ状態を超えたので、奮発して良さそうなものを買いました。

(ちなみに、ヤギとエイの革を使ってみました。今も使っています。気にいっています)

 

その時に、デパートの若い店員さんに言われたことがあります。

「こちら手作りなんですよ」

笑顔とともに口に出されたその言葉、私には違和感が残ります。

「手作りだと、、、、何かいいことがあるんですか?」

「・・・」

「いや、その。こっちとしては丈夫に丁寧に縫ってくれればいいわけで無駄に職人さんが縫製してるから高価になりますとか言われても困るんですよ」

「・・・」

「えーと、その。いちゃもんをつけるとかじゃなくて、その。手作りを推すのであればメリットといいますか。手作りだからこういう良いところがあるんですよというところを教えていただきたいんですけど」

「てづくりの、、あたたかさが、、、、」

 

うーん。

数年前の事なので、細かい部分は忘れましたがだいたいこんな感じです。

なんというか、「手作りじゃないとできないこと」がないのであれば、手作りはPRすべきフレーズにならないと思うんですよね。

 

手作りといえば、料理。

手作りだから、という言葉が味と形がいまいちな料理の言い訳に使われることが、ままあるように感じるのです。

そうでもないですか?そうですか。

 

もちろん、そこで「手作りだから、変な添加物も入れていないし、材料は吟味しているよ!」となるのであればまったくもって「手作り最高!」となります。

ですが、ボロボロのものを「手作りだから」と言われましても。

 

そういう、耳障りのいい言葉というのは、決してごまかすための道具じゃないと思うんですよね。

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