かんがえる、かがんでいる人

考えたことをまとめます。

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私は価値の保存(SoV)という言葉をこう読んだ

ある調査によると、ビットコインの今後五年におけるメジャーな使途は「価値の保存」なのだそうです。

 

こちらのやり取りを含め、私の解釈を書いておきたいと思います。

 

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仮想通貨・暗号資産の世界ではミミタコの人も多いと思います。

お金の三つの機能です。

・決済機能;お金と何かを交換できる

・尺度機能:お金が基準に値付けされている

そして

・保存機能;100円は明日も10年後も100円のまま

 

今回論点となっている保存機能は、蓄財を表します。

これはお金の「そのものの価値は変わらず、さらに懈怠された権利にこそ価値がある」という性質に依ります。

 

具体的には、

貨幣・紙幣・デジタルデータではなく、例えば大根がその役割を担うと蓄財ができません。腐ってしまうからです。貨幣や紙幣でも、その「モノ」としての価値は下がります。欠けたり折れ曲がったりして「モノとして」痛むからです。しかし、それはお金の本質的とは関係がありません。そのモノに権威付けられた、100円なら100円、一万円なら一万円の権利こそが本質であり、それは、貨幣や紙幣がモノとして少々痛んだところで変わりはないからです。

 

一方で、インフレやデフレが起こると、蓄財の機能が怪しくなってきます。

インフレの状況下では、貯めるよりも使ってしまい、モノに換えた方が安全です。そちらの方が蓄財ができます。

デフレの状況下では、消費行動そのものが落ち込んでしまい、皆が貯蓄をし、さらにデフレーションを進行させるという悪循環が起こりがちです。

使えないものを持っているというのも、おかしな話ではあります。

 

価値の保存は、将来的な財・サービスを保存しやすい形で保存できていることこそが本質です。

価値の保存の観点からは、インフレもデフレも歓迎すべき事柄ではありません。

インフレ下では、以前一食食べれていたものがより多くのものを費やさないと一食食べられなくなります。

デフレ下では、皆が値下がりを待っています。買い手からすると、将来より多くの財・サービスを得られると考えるので現在は買い控えをするのが合理的です。

 

価値の保存が成立する大前提として、まったくのインフレデフレが無いというのはおとぎ話だとしても、ある程度は安定していることが条件となるようです。

これは、極論、FIAT(法定通貨)建てで安定していなくても良いのです。

最終的には、何らかの財・サービスへ換えられるので、財・サービスに対して安定していればいいのですね。

 

現在の仮想通貨・暗号資産がどのような値動きをしているでしょうか?

円建てで、結構激しい値動きをしています。

円は財・サービスに対して、どのような値動きをしているでしょうか?

少なくとも暴動がおこるような、インフレやデフレは起きていません。

そこそこに消費をし、不測の事態に備えそこそこに貯蓄に回す、という行動が成立する程度には安定しているのですね。

 

では、価値の保存を言うのであれば、円建て(他の安定しているFIATでもいいのです)でそれなりに安定しているべきだと思うのです。

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Twitterで引用した記事の原文はこちらです。

New DCG Report highlights confidence in asset tokenization and bitcoin as 'store of value' - The Block

The report was based on two polls the firm conducted with founders and CEOs from startups on its investment portfolio. An overwhelming 71% think “store of value” will be bitcoin’s biggest use case in the next five years, followed by payments network. Meanwhile, 30% of the survey respondents regard payments as the most prominent use case for blockchain and named Libra as the most surprising industry development in 2019.

訳します。

この報告書は、(仮想通貨クラスタの)新興企業CEO・資金提供者に対し行われた二つの調査に基づいています。

71%もの人が、今後5年間におけるビットコインの最大のユースケースは価値の保存だと考えています。そして支払いネットワークが続きます。

一方で、30%の人が支払いをブロックチェーン(技術)の主要なユースケースと考えており、リブラを2019年におけるもっとも驚嘆すべき産業発展であると示しました。

 

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私はビットコインに限って言えば、その本質的な価値は送金であり決済として利用されることが多いのだろうなぁと考えています。

決済は送金に含まれると思いますので、決済決済というよりも送金といった方がより良いように思うのです。

その、本質的な機能よりも、価値の保存が取り沙汰されるというのは微妙な感じがしています。

その微妙な感じを、私は将来的な値上がりを見込む投資対象としての価値と理解したのですね。

 

これは、良い悪いの話ではありません。

 

実際に、あるべき姿で利用されるのはまだ先なのかなぁ?という感想です。

 

こちらもですね、USDTはETHにおける一利用形態でしかありません。

それを包み込めるだけの処理能力を、現在のETHチェーンが持っていないという話だと思うのです。

 

国際送金やP2Pサービス、スマートコントラクトがパブリックチェーンで実際に使われるのはもう少し先になりそうです。

 

ではでは

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