かんがえる、かがんでいる人

考えたことをまとめます。

?

今後のAIはセンサーの発展がカギです

世の中の仕組みは有機的にかみ合っています。
全体が発展するためには足かせとなっている「部分の底上げ」が必要です。

 

昔、インターネットは回線が遅く、クライアントのハードディスクもメモリも少なく(ゆえにキャッシュ(的な仕組み)も潤沢に使えず)ゆえに、コンテンツもテキストが主なものでした。
そこから画像コンテンツが増え、回線が早くなりあらゆるパーツの性能が上がりコンテンツが物足りなくなりました。
テキストコンテンツも画像コンテンツもさらに増え、ネットラジオなどの音声コンテンツが出現し、動画の出現とそれを作成するインセンティブ設計(YOUTUBEなどの広告費)さらには、それにまつわる玉石混交の多彩な情報とそのリテラシー、記憶に新しい法整備をもって現在に至ります。
その時々に応じて、インターネットがより便利になるよう、不足部分が底上げされてきた実例として相応しいかと思います。

 

では、現在のAIという仕組みにおいて、その不足部分は何になるのか?

私は「情報取得のための一連の仕組み」という意味合いで、センサーだと思うのです。
(ネットにつながっているかどうかの話ではありません。IoTとは別問題です)

----------------(‘ω’ っ )

グーグルが独自のブラウザ(インターネット閲覧ソフト)クロームを出した時には驚きました。
検索サービスを行う会社がなぜこんなものを?意図がわからないのです。
技術力を見せつけたのでしょうか?

いいえ、それはAIの活用という意味でつながります。

ロームを通じて自社の検索エンジンを使用させ、とにかくデータを取得する、その為のデバイスとしてブラウザは開発されたのです。

人々はクロームを通じて「ググる」事が当たり前になり、グーグルはデータを蓄え、より”正しい”(人々が期待する)検索結果を出すようになりました。
ユーザーにとってグーグルを利用することは、知りたい事柄というデータを提供する「仕事」であると同時に、その答え(らしきもの)へのリンクを得られる「サービス」を受けられるという両側面があるのですね。

----------------(‘ω’ っ )

引き続き、現在のAI(の仕組み)は情報を収集し続けています。
ある研究によると、収集する情報が無くなってしまう勢いなのだそうです。

つまり、今後のAI(とそれを活用した仕組み)の発展において、独自のブラウザを作ってまで取得したかった情報の量が足かせになるかもしれないのです。

これらが正しいなら?
どうするか?どうなるか?

私は、情報の種類を増やせばよいと考えるのです。

----------------(‘ω’ っ )

YOUTUBEをご覧の方は多いと思います。私もその一人です。
お気づきの方も多いと思いますが、たまに検索結果に「動画の評価」をお願いする欄が出る時があります。
☆1~5、だけでなく、「心がやすまる」とか「情報が多い」とか、そういう定性的な事までチェックするアレです。

アレ、動画に対する新しい情報を収集しているはずなのです。動画から得られる感情という情報です。

可愛いものが見たい時、今までですと人は「赤ちゃん」とか「子犬」で検索したのではないでしょうか?
しかし今後は「可愛い動画」「リラックスする動画」「大笑いできる動画」で、いままで検索しようと思わなかった動画を、しかも要求通りの動画を探し出してくれるのでしょう。
さらに、時間帯やその人の嗜好性・直前に見た動画から「その人に必要であろう動画」を探し出してくれる日が近いのかもしれません。
(その影響はYOUTUBEのみならずグーグルにも表れるでしょう。もちろん広告にも)

----------------(‘ω’ っ )

話を拡げます。

先の例は、単語での検索でなく、対象に対する「印象」や「想起された感情」という新しい情報を収集していますよね?という話でした。

他にはどんなものがあるでしょうか?

----------------(‘ω’ っ )

五感を考えていただけると、私のイメージを説明しやすいです。

例えば嗅覚。
愛犬家の女性が、犬のいつもと違う様子に困り果て、病院で検査をしたら初期の乳がんだった、なんて話を聞いたことがあると思います。
事の真偽は定かではありませんが、これが正しいのであれば、臭い(匂い)を感知するセンサーによって、データを収集することが考えられるでしょう。「初期の乳がんの臭い」を突き止められれば医療に貢献できます、人類の健康に貢献できます、医療費削減にまで貢献できるかもしれません。
もっと身近な例でいえば、自分では気づきにくい「スメルハラスメント」なんてどうでしょう?朝の身支度の際にセンサーをかざしてチェック。客観的に問題が無い事を確認できます。その人の定点観測でもあるので、ひょっとしたら健康状態やストレスの程度を知らせることができるかもしれません。(ストレスそのものは取り除けませんが、ストレス下にある事を自覚する事に意味があると考えます)

例えば味覚。
現在のAIは分子構造をナンヤカンヤして新しい有機物を探したり新薬を探したりしているという話を小耳にはさみます。同様にいろいろな調味料の組み合わせから「この人には今日はこの配分の味付けで」なんて事ができるかもしれません。

例えば聴覚。
モスキート音の話や、外国人には鈴虫やセミの声が雑音にしか聞こえない話を聞いたことがある人は多いでしょう。逆に言えば祭りの喧騒や花火の音を聞けば、日本のバックグラウンドがある人は夏の風流を感じるという事でもあります。
であれば、人類全体に共通するf分の1の揺らぎなんてものではない、その時のその人に特化した音楽が流れるかもしれません。読書を聞きながらする人もいるでしょう。アマゾンでここ数年推しているアレですね。その声優もボーカロイドになり、その人が好む声質になるのかもしれません。

 

これらを実行するために、人の五感以上のセンサー(デバイス)が必要になり、次にそのセンサーで学習できる情報の取得が問題になると思うのです。

----------------(‘ω’ っ )

その際、おそらく面白い事が起こりうると考えます。

聴覚でいうのなら、可聴域を超えた音を拾うセンサーデバイスが開発されることは勿論なのですが、その際には「そもそも音とは?」という点がクローズアップされると思うのです。
音が何かを理解しなければ、音情報を拾うセンサーを作ることはできません。
なので、改めて、音に対する研究が広く深く行われるはずです。

これは他の五感全てにおいて、同様の事が起こると考えます。
アインシュタインが光の研究から時間まで含めて総体的に考えるようになったように、私たちは、私たちが今認識している音や光や味や感情のイメージを覆されるかもしれません。

そうなると、私たちが「五感」と呼んでいるモノ自体が、なんとも頼りないものになるのかもしれません。
逆に言えば、いままで「虫の知らせ」とか「第六感」と言われていたものが、科学的に測定できるようになるのかもしれません。

----------------(‘ω’ っ )

先に触れたように、センサーができるだけでは意味がありません。
冒頭でのインターネットの発展の例に沿えば、回線が速くなった段階です。
となると、次に、情報の収集を上手に(低コストで)行わなくてはいけません。

その為のインセンティブ設計が必要になるのですが、それはおそらく、サービスの提供と同時に行われると思われます。
グーグルが検索ワードを取得し、同時に検索結果が表示されるのと同じです。
先述の嗅覚センサーが健康チェックに使われる未来の想像と同じです。

----------------(‘ω’ っ )

上記の考えが正しいとなると、多大な初期投資が必要となります。

センサーから得られた情報はセンシティブなものが含まれますので、厳重な管理が必要となるとともに、人類全員の資産となるべきものではあります。
特定のプラットフォーマーに独占されていいものではありません。

しかし、現実的に考えるのであれば、そういう存在でなければ初期投資を捻出することは勿論、仕組み自体を運営できないと思うのです。

 

ではでは。

?