Twitterを見ていると、あるお店が多種多様な仮想通貨支払いに対応しておいででした。
私は、仮想通貨がその価値を高めるため、仮想通貨が通貨として使われることに大賛成なのです。しかし、ちょっとした違和感を覚えました。
あれにも対応、これにも対応。店側の負担が大きすぎるように感じたのです。
現状、仮想通貨払いに対応しているお店は少ないので、対応するだけで話題になりますし、先進的だというイメージを与えるでしょう。広告としてよいのかもしれません。
しかし、この状況は導入コストが非常に高そうで(実際どのくらいのコスト(JPY、時間、手間)なのか知りません)、一般に普及していけるものかと。
私の想像する理想のイメージは以下の感じです。
だから、応援する通貨を通貨として使うこと、既成事実を作っちゃうことが重要では?
— ton (@ton960) 2018年1月25日
「うちはETHでやってます。ほかの通貨の切り替えは面倒なんで。ETHに変えてください」的な。
こういう事がありそうだからHUB的な仕組みの重要性が想像できる。
— ton (@ton960) 2018年1月25日
「あ、やべ。ビットコしかねーわ。これでイーサに変えて、、、と。ほい、支払い完了っす」
「はい、承りました。どぞどぞ。」
「うぃっす」
素敵。
いかがでしょう?お店は自分が欲しい通貨に対応するだけでよく、利用者は自分が持っておきたい通貨でもっておき、利用時に瞬時にその仮想通貨を相手方が受け入れる仮想通貨に変える。スムースな感じがしませんでしょうか?
HUB的な仕組みの有無で何がどう変わるか、流通業で説明します。
流通業において、問屋は在庫のクッションであり、情報の集散地であり、なにより、流通経路のスマート化を担っていました。流通経路は問屋があるかどうかで大きくその数を変えます。
例えば、供給側が5、需要側が100あるとします。
P2Pでつながる場合、供給側がそれぞれの供給者につながらなくてはいけないため、5×100=500の流通経路が必要です。しかし、間に問屋を挟むだけで、問屋と供給側の流通経路+問屋と需要側の流通経路、つまり、5+100=105と、大幅に流通経路の数が減ります。
ここで、P2Pに慣れ親しんだ人からすると、「良いといわれているものと違う」という理由で「仲介業者の排除を」と思うかもしれません。それは短慮です。
小売業ではインターネットに取って代わられたので仲介業者がいなくても商行為が成り立ちます。インターネット回線がぜい弱で皆がスマホを持っておらず、リテラシーが低いだとかネットビジネスに対する精神的な障壁が高い場合、今の、メルカリなどの個人オークションは成立しえません。
P2Pはその存在が継続的に成立するためにインフラが低コストで整った稀な状況で成立するものだといえます。
仮想通貨に戻ります。
現状、お店、供給側はお客がどの仮想通貨で支払いたいのかわからないので、多種多様な通貨に対応する必要があります。問屋がいない流通経路が多い状況です。
一方で、現状、お店が「うちは○○しかうけつけない」となると、お客さんはやや困ります。どのお店が何に対応しているのかわからないので色々な通貨(JPY含む)を持っていなければなりません。やはり、問屋がいない流通経路が多い状況です。
ここで、またも出てきてしまうのですがBNTの登場です。
お客は持っておきたい通貨でもっておき、お店側も対応する通貨は数種(きっと支払い用の単位当たりの価値が高いものと、自分が使うようのものとで支払い可能なようにするでしょう)に絞って対応しておきます。
そして決済の時に対応仮想通貨を聞いて、BNTで換えて、支払い。
至便。
HUB的な仕組みが良いような書き方にしましたが、結局は「コストはどちらが低いのか」によります。
・お店はいろいろな通貨を受け入れ、お客もいろいろな通貨を持って利用するのか。
・多少手数料はかかってもHUB的な仕組みを噛ませて経路をシンプルにした方がいいのか。
私は後者だと思います。
また、HUB的な仕組みでBNTは有力だと考えていますが、ほかにも同様の仮想通貨はありますし、極端な話、安全ですぐに取引が成立し、手数料が安いのであれば(全体としてコストが低いのであれば)中央集権的な取引所だってHUB的な仕組みの一つだと私は考えています。