簿記三級が多分一番簡単で役に立つと思います。次がFPは科目ごとに分かれているのでつまみ食いもできます。ライフプランニング(年金など除く)は一般教養として持っておいていい知識、逆に相続は仮想通貨やビジネスからは遠いです。法律検定ではビジネス法務検定というものがあります。 https://t.co/lW6TcVHb1f
— ton (@ton960) June 15, 2018
先日、エンジニアの方に対して文系科目(おそらく経済学・経営学・法学関連の事)を勉強してみるといい、というツイートがありました。
それに乗っかったツイートが役に立ったようなので、ブログ記事にもしようと思います。
ITエンジニアの方が勉強して、多分、すぐに役に立つのは、財務関連の知識です。
これは、決算書が読める事、を意味します。
こんがらがるといけないので、会計と簿記と財務の違いに対する私の見解を書きます。
会計;理論的にどう処理するのかを考える学問。そのため現状が正しいのではなく、他の理屈はどういうものがあって、なぜ現在はこれで行くのかという経緯が重要。
簿記;企業の取引をどのように帳簿につけるのか、という技術。帳簿の付け方を仕訳という。どの取引でどういう仕訳になるのかは理論が必要だがそれは会計の領分。
財務;簿記で作られたF/S(財務諸表=決算書(場合によってはもっと範囲が広い))を活用する。
いかがでしょう?経理関連のソフトウェアを作っている人でなければ、多分会計の知識自体は必要ありません。
しかし、財務の前に簡単な簿記、場合によっては原価計算は知っておくべきです。
また、一人のビジネスマンとして、経歴書に簿記の資格があって悪いことはないと思います。
というわけで、まずは簿記三級をお勧めします。
財務諸表が読める・わかる、なので簿記がわかるとはなりません。
簿記がわかれば財務諸表の概要をつかむことができますが、財務諸表から各仕訳を想像する事はできないのです。
財務諸表は仕訳の集合体です。
まずは、簡単な基礎をネットで良いので調べるといいと思います。
簿記三級程度であればテキストを買う必要はありません。
(尚、二級になると、三級簿記の深堀簿記+原価計算、一級では二級の内容の深堀+理論となります。)
ファイナンシャルプランナーは私は最初に二級でしたが三級から始められてもよろしいかと思います。
ファイナンシャルプランナー検定は6科目に分かれます。
最初にお勧めしたいのが「ライフプランニング」という科目です。
これは、人生において、どのような計画を立てて資産運用・資産形成を行えばいいかという科目です。年金なども要素として入ってきますが、そこは皆さんにお勧めはできません。FPの資格を取るのであれば勉強する必要があると思います。
FPの資格が良いな、と思うのが教科が幅広い点です。
必ずしも資格の取得を目指していないのであれば、Amazonで興味がある分野のテキストを買えばいいのかな、と思います。
また、資格としては一般的なものなので、UCAN辺りで通信講座をとっても面白いかもしれません。(通信講座を受講するとかっこ悪くて、独学がかっこいいという風潮が一部であります。私の考えでは、通信講座で一発合格の方が、独学で何回も受験するより効率的です。)
後は、金融資産運用、タックスプランニング、リスク管理の順にお勧めです。
リスク管理は保険の事です。
(きんざいしか知りませんが)1級はオーバースペックだと思います。最新動向を知りたい場合、試験直前に専門学校が出版する1級の最新動向チェック・まとめのようなムック本を購入するのが良いと思います。
こういうやつです。(上記は買わずに、最新のものを買うようにしてください)
FP資格は日本FP協会のものと「きんざい」 のものとに分かれます。
どちらが良い悪いというものではなく、違いがありますので資格を取る際にはご注意ください。
同様に中小企業診断士も、複数科目を勉強できる資格です。
私は一次試験までしか知りませんが、つまみ食いの対象としては検討に値する資格です。本屋で興味ある科目のテキストをパラ見してみてください。
FPと違う点は経営法務がある点です。
中小企業診断士の経営法務から法律の勉強をするのはお勧めしません。しかし、メルカリやヤフオクで、中小企業診断士の教材が一括で安く手に入ることはあるので、その場合そちらで勉強されてみては、と思います。
財務・会計、経済学、あたりがお役に立つかと思います。
法律関連、民法は
こちらにまとめてあります。ビジネス実務法務検定は、東京商工会議所が出しているテキストと過去問集が良い出来なので、そちらの最新のものを買うと良いと思います。
さて。
ここで表題にもしているエンジニアは、ITエンジニアです。
選択式でも記述式でも、経営戦略や財務関連のものはあったように思います。
そちらの問題からまずは解きなおしてみてはいかがでしょうか?
社労士について、良いよというツイートがありました。
私は反対です。
おそらくエンジニアの方がとるのにコストメリットが合わないと思います。
労働基準法、保険・年金に多少は詳しくなれます。しかし専門学校で「社労士実務講座」というコースが開かれているのが現状です。自分だけで活用するのは難しい分野なのですね。
むしろ、「餅は餅屋」「この分野は専門家にアウトソーシングした方が良いのだな」という実感を抱く結果になると思います。
こちらの方は、社労士をとってかつコンサルをされています。
資格のいいところは、
・最低これだけというレベル感を知れる事
・自分が業務で関わっていること以外の穴を防ぐことができる事
・知識を強制的に詰め込める事
・成長を実感しやすく、自己肯定感につながりやすい事
等があげられます。(下手に経歴書に書くと実務経験を伴っていない場合にそれを期待される場合もあります。多くの面接官・転職コンサルはそこまで資格に詳しく無いようです)
お仕事に活かすにしても、まずは知識がないとお話になりません。
知識の詰め込みは決して悪い事ではないと思います。
一方で個人的にはアカデミックな基本書を読んでいただきたく思います。
大学の学部一年生が、各々の専門授業の初めで購入する書籍です。
ゼミナール○○シリーズとか、○○入門、と書いてある本です。
基本書と呼ばれる書籍は学者の間では「それなりの大家が書くもの」と暗黙の了解があるようです。
それもそのはずで、幅広くそして深い知識があるからこそ、抽象的な「○○とは」という話をテーマにできます。私は納得します。
(例外として若手のうちに基本書を書いた方がいらっしゃいます)
資格のテキストは、資格取得に最適化されています。思わぬ穴がないとも限りません。
私は基本書も読まれることをお勧めします。
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