2019年、年末、夕方。一人である蕎麦屋に入りました。
大みそかの時間をゆったりと過ごすためでしたが、張り紙が。
「今日で店を閉めます」
意図せず、最終日に来てしまったんです。
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一か月に一回も言っていなかったお店なので、名残惜しいとまではいきませんがそれでもさみしいことには変わりなく、店長さんに少しお話を伺うと厳しいとの事。
年の変わり目を区切りに撤退するという事で、「勇気があります」という話をしていました。
明けて、2020年春。
皆さんご存じの武漢肺炎。
街中に行っても郊外に出ても、飲み屋さんのような贅沢なところはすぐに影響が出ています。要するにつぶれてしまっています。
耳に入るのは、大家さんに家賃交渉をしたとか、銀行と話し合いをしているとか。
そう考えると、冒頭の蕎麦屋さんはとてもタイミングの良い決断をされたのだと思います。「どうにかならないか」と傷口を広げる前に奇麗にたたむことができました。
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企業は、つぶれます。
100年続くかもしれませんが、いつかは、つぶれるんです。
街中でこういうお店がありました「閉店するまであと○○日」何かのラーメン屋だったと思います。期間限定ラーメンは珍しくありませんが、期間限定のお店です。
確かにラーメン屋は開店直後が最も人が来るという話しを聞いたことがあり、これなら、少しずつ居ぬきのお店を紹介するなり、グループで回すなりして全体として客足を伸ばせる。面白いことをやるものだなぁと感心した覚えがあります。
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以前こういう記事を書きました。
プロジェクトがあって、そこに必要な専門性を持つ人が集まる、という働き方です。
京セラさんのアメーバ組織を世界に広げたような感じで、継続企業の原則(ゴーイングコンサーン)というよりは清算前提の働き方です。
「ここまでやりましょう」
それをゴールにして、一気に頑張るわけです。
大工さんだと、一つの建築物を建てるのに似ているのかもしれません。
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特に戦争で。
人間はピリオドを打つのが苦手です。
「ここまで来たら終わらせる」という条件を作れないし、作ったとしても守れない。
戦争だと非常に理解しやすいと思います。自分の親兄弟、知り合いが敵国に殺されているわけです。全体最適化を考えて条件の良いところでやめるのが良い、という事は頭で理解していてもココロが納得しません。
経営戦略論は、戦争の兵法から学ぶ部分は多くあります。
人間は、撤退が苦手だという事は歴史も行動経済学も示しています。
経営においても、意識しておいて損はないように思います。
ではでは。
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