ネットワークの外部性という概念があります。
使う人の量が、その財やサービスの価値に影響する、という考えです。
正の影響、負の影響がありますが、ここでは正の影響を考えていきます。
ネットワークの外部性をお勉強する際に、よく例に挙げられるのは電話です。
一つの電話では意味がなく、二つ以上で初めて意味を持ちます。
数が増えれば増えるほど、その電話自体よりネットワークの価値・重要性が高まり、そのネットワークに参入することが目的となり、最終的にはそのネットワークから外れないことを目的として電話は使われます。
一昔前ですと(今もかな?)LINEが例に挙げられます。交友関係はもとより、大学の講義情報・ゼミでの連絡すらLINEの利用が前提になっていて、LINEを使わない人は最終的においてけぼりになってしまった。
今の仮想通貨はそこまでの段階に進んでいないと思います。
仮想通貨が通貨として使われる場所は限られますし、そもそも仮想通貨に対応されているお店も、結局はJPYに交換してビジネスを行っているはずです。
一人の人間の平日が「おはよう」から「おやすみ」まで仮想通貨を使った決済で生活できるようになる、と、期待できるようになると、そこがキャズムだと私は思います。
(キャズムって何?という方は下記をご覧ください)
先行者優位という言葉をよく聞きますが、仮想通貨の世界では、まだ、先行者になれると思います。そして誰かの作った仮想通貨を利用した世界に隷属するのではなく、我々一人一人が仮想通貨を利用した世界を作るきっかけとなれると思います。