(笑)、現物出資で、ということはこのETH使うのん?日本の企業がやるとは。おもしろい。
— ton (@ton960) March 29, 2018
イーサリアムを資本金に会社設立、49%分を仮想通貨で現物出資 5月にも https://t.co/KJJR9HWwaB via @Cointelegraph
こちら、とても興味深いニュースでしたので、別途考えてみたいと思います。
まず、このような先進的な(?)面白企業が日本で出てきたことが、私はとても嬉しいです。他の国の顔色を窺ってどうこうするよりよほどいい。
さて、
まず、現物出資とは、金銭以外での出資をいいます。500万円を超える場合には客観的な評価が必要なので、検査役による検査が必要であったり定款(会社のルール、要約)への記載が必要であったりという制限があります。
こちらによると、
・現物出資できるものは決められている、その要件はB/Sに資産計上可能なもの
とのこと。
ということは、ETHは「金銭(JPY)以外」であり「貸借対照表に計上可能なもの」として認められていることになります。
今回の会社ではスマートコントラクトシステムズという会社とシンプレクスという会社が新会社、「Definity株式会社」を設立するそうです。
例えば、現状1ETH=1,000円。1ETH=100円で購入したものを現物出資した場合は、設立時に利益が確定します。新しい会社では1ETH=1,000円でETHを評価します。それよりも安い価格で購入していた場合(今回でいうと100円)、JPYで出資をして新しくETHを買うよりも安く調達したことになります。
一方で出資する側としてはETHで出資をすれば現金の流出が避けられます。
何らかの税務上の面倒はあるかもしれませんが、今回9800万円分、と金額が大きいので現金流出が避けられるのは、割と大きいはずです。
スマートコントラクトシステムズがETHを出資して49%の株式を取得
シンプレクスが現金により51%の株式を保有するとのこと。
価格変動に備えて、スマートコントラクトシステムズが多めにETHを出資するのだそうです。
スマートコントラクトシステムズは事業としてETHを保有しており、Definity株式会社でもETHを利用するという事でしょう。
Definityは
1.) 通貨、外国為替又は仮想通貨に関する取引及びその媒介、並びに仮想通貨取引に関する市場流動性の提供を行う事業者に対するASPサービスの提供
2.) 前号に附帯又は関連する一切の事業
とのこと。
ASP(クラウドみたいなものだと思ってください。)サービスなんですね。
うん?
スマートコントラクトを絡めた、何かサービスを提供するのかと思ったら違ってました。
「仮想通貨LPを対象とした取引プラットフォームを提供する事業を共同で行うため、新会社を設立することに合意」とのこと。
仮想通貨LPとは記事上で「仮想通貨市場に流動性を供給する機関投資家等のリクイディティプロバイダー」と定義づけされています。
機関投資家対象の、取引プラットフォームを提供する、と理解しました。
どうやら私とは距離のあるサービスになりそうです。
参考情報
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