先日まとめたクリプトエコノミクスの話と
ちきりんさんというブロガーの方の本を考え併せた話をします。
新しい社会がデザインされ上手く機能するようになれば、そこで活躍できる人(自分を高く売れる場所を見つけた人)が出てくるし、上手く機能するまではアービトラージが発生するという話です。
新しくデザインされた社会はALISを例にとって話を進めます。
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まず、クリプトエコノミクスですが、こちらはザックリすぎるほどザックリいうと「新しい価値観や考えで社会をデザインする事」でした。
そして、既存の社会の枠組みで改良をするという事は
効果が同じなのであれば、壊して作り直すという2ステップを踏むので難しい事なのでした。
だから、本当に新しい価値観やモノの見方を実現する新しい社会を実現するのであれば、クリプトエコノミクスの分野が良いのかな?と思うのです。
新しい価値観で新しい社会を作り出すのですね。
社会をデザインするにあたって、必要な感覚があるように思われます。
私はマーケット感覚にそれを求めます。
ちきりんさんは価値を認識する能力をマーケット感覚とします。
私は社会をデザインするにあたって、何に価値を置くのかという感覚が必要だと思うのです。ちきりんさんのいうマーケット感覚はこちらが好例で、「今まで価値と思われなかった部分を価値だと気付くこと」です。
多分クリプトエコノミクスにおけるマーケット感覚は、順番としてはこうなります。
1)既存の社会で、もしくは既存のデザインされた社会で、こういう価値観・モノの見方で動いているが、他の価値もあるんじゃないか?という疑問
2)新しい社会における価値観がその社会で回っていく様子の仮説
3)社会の実装
4)仮説の検証。それに伴う改良
いかがでしょう。4)ではコンセプトはもう決まっているはずなのでその中での改良です。新しく作ることの方が改善・改良より簡単だという考えは前述のとおりですが、3)で実装した社会はそのコンセプトは強固なもののはずなので、そこは揺らがないはずです。実装するより考える方が手軽ですよね?時間も金もかからない。であれば普通に考えると、それなりに考えて実装に入ると思うのです。「走りながら考える」にしても、東に行くのにいきなり西にダッシュしなくていいはずです。「地球は丸いから?」そうですか。頑張ってください。
なので、4)ではそのコンセプトの中で、より上手く社会が回るための改良としました。
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次にインターネットが、特にその初期において、どう社会を変えたのかという話をします。
本当の初期はよくわかっていないのですが。
インターネットの前にパソコン通信というものがあって、そこは閉じた社会であったらしいです。離れた人とやり取りできる仕組みはあったんですね。一方でインターネットはそれが開かれた状態になったようです。
そこに価値を見出し大変革だという人もいますが、私としてはインターネットに参加する人それぞれが発信者になれた点がすごいのかな?と思います。
今までは、小説家にでもならない限り、世間様に自分の意見をばらまくことはできなかったのです。他は新聞の投書くらいでしょうか?やったことないのでわかりませんけど。
それまでは、現実の生活で会える人が、自分の意見を聞いてくれる可能性がある人だったわけで、そうなると、自分の意見が賛同を得る絶対数は相当に低いと思うのです。
絶対数と割合の話をします。
東京だと、マイナーなロックバンドや趣味のお店があったりします。経営が成り立つんですね。それだけのお客様が来る。なぜかというと、東京にそういうものを求めてくる方が多いからだとも思いますが、やはり絶対数が多いからなんです。
割合でいうと、例えば地方で1%のところ東京では0.5%だったりさえする。しかし、絶対的な人口数がものすごく多いので、マイナーなものの消費者になる人の絶対数が多いんです。そのマイナーな範囲で経営が成り立つほどに。
お判りいただけたと思います。インターネットで多くの人が潜在的な自分の意見を聞いてくれる人となった。なので、自分の意見が力を持つ可能性が開かれた。
そこで価値の源泉となったのは、ネタであり、時間であり、文章力です。
説明を加えます。
インターネット創世期は、回線が細かったんです。それはエッチな画像を見るために何分も待たなくてはいけないほどに。
そんな状況で、音声や映像コンテンツが流行るはずがありません。
なので、媒体としては文章でした。最初はHPで。そして誰でも簡単に文章を発信できる道具としてブログサービスができました。
インターネット初期におけるメディアは文章の事を指し、そこでもてはやされたのは面白いネタであり、それを表現する文章力であり、それを実行できる時間だったのです。
そこでのインターネットは、市井に埋もれた文筆家を掘り起こし、地方のイベントを盛り上げ、無名の場所を観光地へと作り変えました。
既存の社会はインターネットにおける変化を受け入れたんです。
そして、インターネットにおける社会変革は、私が見る限り既存社会と整合性が取れ、うまく包括されているように感じます。
回線が太くなり、音声コンテンツや映像コンテンツも発表できるようになりました。
個人の情報発信に価値を置く社会は、うまく既存社会に溶け込んだのです。
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良い面があれば悪い面もあるのが世の常のようでして。
キュレーションサイトのような、とにかくアクセスを根こそぎ奪ってしまう、情報の質は問わない、広告料だけとれればいい、そんなお行儀の悪い人も出てきています。
YOUTUBERの人も、顔出しとかしているわけで、見る人が見ればどこのだれかわかります。ストーカー被害にあわれた男性もいるようで、大変です。
ストーカーはさておき、文章の発表量が増えれば次は質に視点が移るのは自然な流れです。そこを上手く解決したのがGoogleさんで、統計的な処理をかけることで上手く情報を整理できていた、ハズなのですが私の考えでは以下の点で不備が残ります。
1)パワーを持つドメインが上位に来るアルゴリズムになっている
2)必ずしも質を担保できていない
1)に関してはQIITAであり、MEDIUMであり、SteemitでありALISです。テーマが絞られそのドメイン内で記事が圧倒的に増えていくためドメインのパワーが非常に強い。企業のHPにおけるコラムなども強いようですね。
2)に関しては先述のキュレーションサイトなど、とにかく量を求めた結果、不正確な情報が公表されていたり、「後は自分で調べてください」という内容だったり。質の高い情報が必要な人に、質の高い情報が届いていないのです。
というわけで、私はALISに興味を持ったのです。
ALISが信頼を可視化し、信頼のおける記事へのアクセスを本当に実現する価値観を持ち合わせているのでしたらそれに参加したいなぁと。
もちろん、書くだけでトークンをもらえるという投資的な、ビジネス的な、そういう下心(?なんですかねぇ、健全な思考だと思うんですが)もあります。
ブログ初心者はALISで稼ぐのはやりやすいように感じます。
最初のマネタイズが一気に簡単になりますので、ブログで稼ぐことが面白くなり、書き続け易くなると思います。
(ALISは仮想通貨のプロジェクトでSteemitと似たようなものです。ブログを書くもの、いいねを押したものに、対象の記事のいいね数に応じてトークンが配布されます。書いた記事が良いという観点と、いいねが増える記事=質が高いと仮定して、質が高い記事をいち早く見つけた=いいねを押した、という観点からのものです。
日本版、ブログを書いてトークンを稼ぐことができるプロジェクト、と言えます)
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ALISを一つのデザインされた社会の具体例とします。
インターネットにより、特に文章は発信において個人への門戸が開放されました。
結果、 玉石混合になり、選別が重要になっています。
この順番に異論はありません。まずは質より量かな?と思います。今は質を選別する時期に入ったというだけの事だと思います。
Googleなど機械で頑張っているものはありますが、それでもやはりキュレーションサイトのような問題は出てくる。機械だとアルゴリズムで自動処理されるので、うまくいかない場合があるのです。
今までそれが採用されていたのは「上手くいっているから」であって、そうすべきだからではないはずです。
であれば、問題を解決できる、何か新しい方法があってもいいはずなのですね。
ALISにおいて、それを解決する手段は、私が考えるに「評価者の優遇」です。
具体的には、評価者がどの分野で評価をするのかという観点で評価をします。具体的にはある程度システマチックに記事のタグに対しての評価になるでしょう。そして、その評価を元に評価者は逆に評価をされます。ニーチェを出すのは高級すぎますか?評価をするものはその評価を元に評価をされるんです。評価を含め、何か発言をする人は情報を発信してるだけでなく、言外で自分はどういう人間か、評価される材料を発信しているとも言えます。もっと別の具体例を出すのであれば、Amazonのリコメンドが挙げられます。低俗なものしか推薦されないのであれば、少なくともAmazonのアルゴリズムではあなたはそれらを推薦する程度に低俗だと認識されていることになります。
ALISのWP上では、書き手を優遇すると書かれています。
それを考慮に入れると、「評価者が何を良しとして記事にいいねをしたのか」という評価者としての文章、レビューを書くというのも一つの施策でしょう。
上記の施策はすべてALIS上で私が既に書いているものになります。
つまり、この記事を見て、初めて私がこれらの施策を書いていることに気づく、というのはALIS上での情報を見落としているとも言えます。(記事は読まれるのが第一なので、私の宣伝不足でもあります。)
以下、ざっくりと。
施策としてのレビューの提案です
チャット会議で信頼についての議論ができなかった話です
2018/06/04 ALIS AMAに参加した話 | ALIS
良い評価者の報酬が増える、増やすべき提案です
適切な評価運用の提案です
適当な「いいね」押下の事実報告と評価の適切な在り方の記事です
信頼をどうとらえるのか早く定義づけしましょうという提案です
真実のような間違いがあった場合、評価はどうすべきか?という提案です
記事の評価観点をどう運用するかの提案です
2018/06/11から私はALISを書いていません。ちょうど二か月。
これだけ提案記事を書いているので、もう、説明すること、提案することはありません。(目に付くものだけざっとリンクしたので、もっとあるかもしれません)
「そんなの書いてあるなんて知らなかった」というのであれば、読みたい記事、関心がある記事に現状のALISの機能・仕組みが追い付いていないことを示しているので、「こういう仕組みがあれば情報をキャッチできた」という点を整理して記事にしてみてはいかがでしょう?ALISのコア部分なんですから。
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まとめます。
クリプトエコノミクスの観点から、既存社会とかけ離れる価値観を持つ社会を作る場合、新しく作った方が良い。
既存インターネットの世界では主に文章力が力を持ち、個人が発信をすることができるようになった。一方で質を評価する仕組みが追い付いていない。
ALISを具体例として考えるのであれば、私の考えだとその社会での価値は質を評価(ジャッジ)できる評価者による評価である。
他に同じような事をやっているところはありまして。
半分から下。全体の60%あたり。
ダートというプラットフォームではだれもが情報提供できます。そこでは誤った情報を指摘した人がトークンを受け取れる仕組みだそうです。
全体の40%あたり。
シンクロライフというところが口コミサイトを運営するそうです。
それは個人の味の好みをAIで分析し、それに沿った評価が行われるという仕組みです。それをしないと、高いコース料理の詳しい人とB級グルメに詳しい人が同じ土俵で比べられてしまいます。それぞれが別々の分野を正しく評価できるとは思えません。なので、あらかじめ評価者としてタグ付けされた上での評価は良い仕組みだと思います。
すでに、評価の質に価値を置いたものは出てきています。
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ここで、マーケット感覚の話に戻り、ALISを例に考えます。
上記、「適切な評価を受けられるプラットフォームがALISの価値」という私の考えを真と仮定して、そのような制度・仕組みになればどうなるのかを考えてみます。
マーケット感覚に優れた人で、質の高い記事を書くことができるけれど、実際の社会=「必ずしも質を判断できる人が勝つわけではない社会」では良い評価を受けるのに時間がかかる人が参入するように思えます。正に、正当な評価を求めての参入です。
他には、ライターやクリエイターを探しているスカウトが参入するでしょう。まさに質の高い記事をかける人を探しに来るのです。文章・画像・後々には映像や音声?
既に小説家の卵やイラストの発表の場はありますが、そこと差別化できるのは、信頼できる情報へ素早くリーチするという仕組みです。
逆に言えばそれこそが存在意義だといえるので、うまく機能できないのでしたら既存のモノや他のものに勝つことはできません。
他に誰が参入するでしょうか?
上記は、質の高い評価の仕組みがうまく機能した場合の考えです。
現状、うまくいっていないので、そのような場合はアービトラージが発生します。
ネットの有名人が自己紹介文を書いただけで、多くのいいねをもらい、結果多くのトークンを手に入れたという事例が好例です。
最もそういう方はALISで書くインセンティブが無かったりします。すでに検索エンジンや他のフォロワーを抱えて、既存のブログで十分に戦えるのですね。
逆に、マーケット感覚に優れた人は、自分が良い評価をされる場所に出ていきます。
それは既存サイトから新しい社会への移転であり、新しい社会がうまく機能できていないのであればその社会から他への流出します。
ちゃんとした評価を得られるかな?という人を呼び寄せる社会は、ちゃんとした評価ができなければ、質の高いプレイヤーを逃します。
なので、「ちゃんとした評価」が何かを考えておく必要があります。
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